鼓舞

 突如、野太い声がホールに響く。


<<私は残念ながら現地に赴けなくてな、すまないが通信で参加させてもらう>>

<<パークスタッフの諸君、初めまして。私がジャパリフォースの総司令官だ>>

<<諸事情により音声通信のみで本当に申し訳ないのだが、よろしく頼むよ>>


<<さて、ここからは私が巨大セルリアン討伐作戦について話そう>>

<<いいかね、ミライ君?>>


「は、はい!お願いします」


 総司令の登場はオレ達だけでなく、パークスタッフ側にもサプライズだったようだ。


<<さて、この50メートルの超巨大セルリアンだが、君たちジャパリフォースの隊員に討伐してもらう_>>


 再びどよめきが起こる。が、


<<_訳ではない!>>


 総司令が遮り、続ける。


<<アニマルガール、いや、フレンズ達の身体能力が我々ヒトと比較にならないほど優れているのは分かっているだろう>>

<<そんな彼女たちが束になっても倒せなかったのだ。それなりに武装したところで、ヒトが倒せるような相手ではない>>

<<よって、セルリアンの撃破はこれで行う!モニターを見たまえ!>>


 テンション高めの総司令の指示で、モニターに黒い飛行機のようなものが映る。


<<これが最新鋭の無人爆撃機だ!>>

<<飛行型セルリアンを寄せ付けない速度、フレンズに優しい高い消音性、搭載された対セルリアン用精密誘導ミサイル!>>

<<エリア内の人員の退避完了後、爆撃でセルリアンを撃破する!>>


 総司令がノリノリで説明する。


<<君たちジャパリフォース地上部隊の任務は、エリアに残っているフレンズ達を一人残らず避難させることだ>>

<<そして、誰一人欠けることなく、だ。いいな!?>>


「「「「「了解!!」」」」」


 隊員達の力強い声が響いた。

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