第25話 ダンジョン攻略と
「ふん!」
「オラァ!」
「でりゃあ!」
目についた敵から物理攻撃で倒していく。このあたりの魔物はいい感じの硬さなので、いいストレス発散になる。オーガエンペラーやゴブリンキングなど殴ると漫画のようにすっ飛んでいくからスカッとする。イラついてたのでかなりのハイペースで進んでいる。現在は79階層だ。
敵を倒すうちに段々と気分がよくなっていき、地球で見たことのある技なんかをやりたくなってくるものだ。
両手を腰の位置に構えて魔力を両手に集める。集めた魔力を水魔法に変換して圧縮しまくる。集めた魔力で空間がきしんでいるのが分かる。これ以上だと危ないか。よし行くぞ!
「ふ~んふ~ん波ァ!」
圧縮した水魔法がうなりを上げながらエンペラー達に衝突する。目の前で爆弾を投下されたかのような激しい音、音の波が俺の身体を貫通する。ふははは! 圧倒的ではないか俺の力は!
「ミラ! どうよ? 結構本気出してみたんだけど!」
「スゴイです! こんなにも結界が張られているのに音が響いてきました!」
ミラには怪我はもちろん、土の汚れでさえ付いてほしくないので、全力で空間魔法を張らせていただいた。たぶんふんふん波を受けても破壊できないと思う。今見える範囲で敵はいないのでミラの結界を解除してそばに呼ぶ。
ミラと雑談をしながら10分程歩くと下に続く階段を見つけた。さて、80階層のボスはどんな奴かなあっと。
「おいおい、もうこいつが登場ですか......」
ボス部屋には翼を広げこちらに敵意を向けるドラゴンがいた。体調は多分余裕で5メートルは超えている。たぶん10メートル近くあるんじゃないだろうか。身体は黄土色っぽく、しっぽは真っ赤だった。
「ミラ、あれはドラゴンなのか?」
「い、いえあれは劣竜種、レッサードラゴンです。外ではほとんど目撃例がないですけど」
ミラは冷や汗を流しながら正式にはドラゴンで無いことを告げる。レッサードラゴンか、本当に劣ってるのか甚だ疑問である。ここまでの魔物とは明らかに一線を画している。すかさず鑑定をする。
名前:レッサードラゴン
種族:劣竜種
性別:――
年齢:――
Lv:185
HP:78531/78531
MP:83345/83345
力 :112347
防御:113765
速さ:98553
器用:57449
魔法
火魔法lv7
風魔法lv8
スキル
剛腕lv7 硬化lv6 飛翔 威圧lv7 咆哮lv6 殴打lv7 狂化
称号
狂暴化
一気にレベルを上げ過ぎなんじゃないかな......。とりあえずミラの周りに全力で空間魔法で結界を張る。
「ミラ、すぐ終わるから待っててね」
スキルの攻撃無効をONにして竜に向かう。小手調べに風魔法で首をちょんぱしてみる。首に向かう途中で翼をはためかせて魔法を打ち消す。
たまらねえな。これで死なないのは初めてだ。これはいいトレーニングの相手になりそうだ。竜のしっぽや足の攻撃なんかを回避しながら拳に魔力を纏わせて竜の近くまで走り出す。
竜も俺が纏っている魔力が危険なものだと察知したのか、全力で咆哮を上げた。ビリビリと体の芯まで響く。耳を塞ぎ音に耐えているとしっぽが物凄い速度で俺に直撃する。おもちゃの人形みたいに壁まで飛んでいく。
なかなかやるじゃない。魔物に一撃食らったのはミラを助けた時以来かもな。他にもあったかもしれないが覚えていない。さて、まずは攻撃を当てることを優先しなくちゃね。竜めがけて走り出す。しっぽや足でこちらに来させないようにしてくるが、余裕をもって躱し敵のひざ元まで来る。膝めがけて思いっきり殴りつける。
「グギャァ!?」
膝に手が15センチほどめり込む。ふむ、打撃攻撃は有効なのか。なら問題なく倒せるな。それなら世紀末主人公のあの技を使うしかない!
北○百○拳だ!
「アタタタタァ!」
やばい、身体能力がバカ高いから何でもまねできる。楽しい......。初めは数発で膝をついたので問答無用で拳を打ち込みまくる。
100発目を打ち込み終わると、竜の身体がぼこぼこなり、前のめりに倒れる。倒れて少しすると煙になって消える。
「ふう、久々に手ごたえがあったぜ」
額の汗を拭いミラの元へ行く。こんなに長く魔物と戦ったのは久しぶりだなあ。ミラはすごい褒めてくれた。やっぱり褒めてくれる人がいると頑張りがいがあるよな!
「竜、竜、竜。これ90階層までこんな感じなのか?」
出会う敵すべてが竜。竜だらけだから圧巻だが進むのに時間がかかる。風魔法でどんどんちょんぱしていく。俺のレベルが物凄い勢いで上がるから風魔法でかなりダメージが入るからボス戦よりかはだいぶ楽に倒せる。もっとも、このレベルの魔物では、先ほどいた3流PTでは多分高い確率で全滅すると思うがな......。
♢♦♢♦♢♦
3時間ほどかけて85階層まで下りる。もうすぐ夜になるので自宅に転移する。夕食は屋台で買った串焼きとミラのサンドイッチだ。うん大変に美味しかった。腹を満たして身体を清めたら夜は恒例のモフモフタイム。
「ミラ......ここはどう?」
「んん、そこ。そこいいですぅ」
ミラの気持ちよくなるポイントはすべて把握しているんだ! 30分程モフモフを堪能する。ミラは気持ち良さが最高潮になると俺の首を噛んでくる。齧り付いてるわけじゃないから激痛じゃないけどちょびっと痛い。あ、もちろんスキルは切ってあるよ。
「んん、ん、ん!!」
ビクッとなり体重を預けてくる。今回も満足させられたぜ。
自分のテクに満足していると昨日のようにミラが反撃を始める。
「はむ」
「んん、ぷはっ。積極的だn」
「ん、むちゅ。そうですよぉ、お外では我慢してる分をしてるんですよ......」
お互い顔が赤くなりながらもお互いの唇を求めあう。5分ほどキスをすると。なんかそんな感じの雰囲気になり。お互いの身体を重ね合う。
「あ、あの、私、その......初めてなので、優しくお願いします......」
「ああ、そ、そうだね。お、おお俺も初めてだからその探り探りで、ね?」
ミラをベッドに寝かせ、ゆっくりとした動きで始める。
初めてのプレイは何ともぎこちなく終了した。だが2回3回と回数を重ねると少しずつコツをつかんでくる。お互いに気持ちよくなれたので、身体をきれいにして就寝する。今夜からは眠れない夜を過ごさずに済みそうだ。ミラの頭を撫でながら眠りにつく。
おはよう! いやあ大変いい朝だね。俺は17年の時を得てついにチェリーを卒業したのだ! 興奮さめぬまま窓を開けて太陽の光を全身に受ける。早朝の冷えた風が俺の方や上半身を撫でる。冷たい風で段々と心を現実に戻していく。
そ、そそそそういえば、ついにやってしまったんだな。ミラはどう思っているのだろうか。昨日は流れでいたした感がすごくあるんだけど......。ミラを見つめながら昨日の自分の行動を考えていると。ミラが目を覚ましたのかもぞもぞしている。
「お、おはようミラ。調子はどう?」
「だ、大丈夫です。でもちょっと変な感じがして歩き辛いです......」
頬を少し染めながらベッドから出てくる。少しがに股になりながらこちらに歩いてくる。お互い恥ずかしくなりながらも食堂でご飯を食べる。今日の朝食はサラダとスクランブルエッグ、昨日の朝買ったパンだ。
「ミラ、今日もダンジョン攻略に行くけど辛かったら休んでてもいいよ?」
「うう、行きたいけどこの状態だと迷惑かけちゃいそうなのでおとなしく寝てます......」
ミラのお昼を作ってミラをベッドに連れて行く。よたよたしてるからなんか危なっかしいんだよね。ミラを寝かしつけてからダンジョンに転移する。
よっしゃ今日で完全攻略するぞ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます