第6話 魔法についてしろう
「んん......」
部屋が太陽光で明るくなり目が覚める。今日は武器屋に行くのと魔法の練習だな。魔法の練習をたくさんしたいから、まず武器屋に向かうかな。
あくびを一度し、ベッドから出る。外から聞こえる鳥の鳴き声を聞きながら着替えを済ませる。朝食を食べられるのかな?
部屋を出て食堂に行く。向かう途中にガディアを見つける。
「おはようございますガディアさん」
ガディアがこちらに気づき、挨拶を返してくる。
「おお、タクミか。昨日はよく眠れたか?」
「はい、とてもよく眠れました」
そういえば俺、魔法の使い方何も知らないな。ガディアさんなら魔法の使い方わかるかな? ガディアは何でも知ってそうな風格してるしな! 雑談をした後にガディアに聞いてみる。
「そうだ、ガディアさん。魔法の使い方教えてくれそうな人って誰かいます?」
ガディアは少し驚いた感じでこちらを見ている。......ん? 知らないとおかしい感じなのか?
「なんだ、お前魔法の使い方知らないのか?」
「はい、魔法が使える環境にいなかったもので」
そんなこともあるんだなと驚いてるようだった。この世界じゃ魔法の出し方は一般常識なのかな? でも俺は元地球人だし知らなくても仕方ないよね! 楽観的に考えることにした。
「......簡単な魔法なら俺が教えてやれるぞ?」
さすがガディア! 略してさすガディア! ......あんまり略せてないな。まあいいさ! 予定変更、今日は1日魔法の練習だ!
「本当ですか! ぜひ教えてください!」
教える前にまず朝食をとることになったので2人で吸われるテーブルに座る。ガディアと向き合う感じに座る。 さすがに隣で座ろうとは思わなかった。
席に着くと、ティアがこちらに向かってくる。
「おはようございますタクミさん! あら、パパもいるのね」
ティアが挨拶をしてくる。ティアって初対面の男の名前をよく覚えてられるな。俺は人の名前を覚えるのは得意ではないから。すごいと思うな。そんなことを思っていると、ガディアがティアに一緒にいる理由を話している。
「あぁ、ティアか。タクミが魔法の使い方を聞きたいっていうから教えようと思ってな。教える前に飯でも一緒にとろうかと思ってな」
ティアが少し驚いた気がした。そんなにおかしいことなのかな? ティアが朝食をとりに厨房へ歩いていく。ティアの後姿をぼんやり眺めていると、ガディアが話し始める。
「タクミは魔法を使いたいんだよな。どの属性の魔法を使いたいんだ?」
何属性があるかわからないんだよな。
「どんな属性があるんですか?」
「それもわからないのか? わかったよ教えてやるよ、まずは基本属性。これは練習すれば大抵は使える魔法で、火 水 風 土の4属性がある」
「他にも光 闇 空間の3属性があるが、これは習得するのが難しく、覚えている人間も少ないんだ」
途中で朝食が来て食べながら属性について聞いた。なるほど、7属性もあるのか......まずは安全そうな水属性からやってみよう。
「なるほど、なら最初は水魔法からやってみたいと思います」
やる属性を決めるころに朝食を食べ終えて、宿の裏の庭に移動する。今日の朝食はクリームシチューとクロワッサンみたいなパンだった。
庭に移動し準備を終えたところでガディアが魔法の使い方について教え始める。
「よし、魔法を使う前に体の中の魔素を感じてもらう。身体の中に意識を向けてみろ」
言われた通りに魔素を感じるため、身体に意識を向ける。ラノベだと血流を意識する事で魔力を感じ取れる描写がいくつかあるからそれをやってみよう!
血流に意識を向けること1分程、血流の流れに何か違和感のようなものを感じる。意識できたことを伝える。
「魔素を感じたな。今度はそれを手の平に集めてみろ」
違和感の元を手の平に集めるように意識する。動け! 動け 動け! 手の平に移動するように念じる。右手首の血管あたりを意識してるので、回りから見たら右手首をにらみつけてる変な人になってしまう。一刻も早く完了しなければ!
5分経っても一向に移動しない。なんでやねん! 意識の仕方が違うのかな? 血管に逆らうように意識しているから動かないのかもしれない。今度は血管を考えずに全身の魔素を手の平に集まるように意識する。
今度はうまくいった。少しずつ手の平に魔素が集まっていくのが分かる。魔素の移動はもっと早くできないのかな? 素早く集まるように意識すると、さっきよりも速く集まってきた。次は右手から左手に魔素を移動させる......うん。最初より滑らかに移動うしてくれている。
魔素移動を円滑に行うために訓練していると、ガディアが右手に魔素を集めろと呆れている。そういえば集めるのを忘れていた。魔素移動の訓練をしていたからさっきより何倍も早く移動できるようになった。
パパッと右手に魔素を集める。集めたことを伝えると、その状態で水をイメージしろと言われた。水、水、水。水ねえ~。水の球でも意識しよう。
水の球を意識すると目の前に水の球が浮いている。想像した通り、半径5センチくらいの球だ。
「水魔法を習得したな。こんなに早く魔法を習得するなんてすごいなタクミは」
なんでも、魔法を1系統使えるようになるのは1か月くらいかかるらしい。俺はラノベの知識があったからこんなに早く身につけられたけど、こっちの世界にはそういうの無いから大変だろうな。
もっと訓練したいから、近くの森に行くか! ガディアにお礼を言い、最初の森に向かう。さぁ、全属性の魔法を覚えるぞ! 門に向かい歩き始める。ギルドの対面の店に武器屋防具が飾られている。ついでに剣を買っていくか。最初の目的だったしね!
店のドアを開けて中に入る。中には様々な武器があった。長剣に短剣、サーベルナイフみたいなものまで、正直どれにするか迷う。きょろきょろと、いろんな武器を見ていると、受付の奥から声が聞こえた。
「何を探してるんじゃ」
身長150センチくらいの白髪であごひげが長いおじいさんが店内に出てくる。ドワーフみたいな種族かな?
「自分に合う剣を探してたんです。正直どれにすればいいかわからなくて」
そういうと、おじいさんは俺の体を触り始める。なんだこの爺さん!? びっくりした目でじいさんを見てると、お主に合う剣を考えているといわれ、そのあと10秒ほど触られる。じいさんがうん、と声を出すと、長剣の方に歩いていき、数本の剣を持ってくる。
「お主には、この剣あたりだろうな」
剣を握り構えると確かに扱いやすい。この剣にするか。剣を購入する。鞘と合わせて銀貨25枚だった。短剣も欲しかったので短剣も買う。合わせて銀貨53枚 金貨1枚を払い、銀貨47枚のお釣りをもらう。
店を出て露店で串焼きを買う。1本目を食ったときにうまかったので銀貨1枚で買えるだけ買った。食べ物を
30分くらい歩いて、目的地に着く。レベルアップのおかげか歩いていてもつかれなくなってきた。
「よし、魔法の練習だ!」
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