第9話 レオの気持ち
凜の家に取り立てに行ったら、顔色の悪い凜が出てきた。
大丈夫か聞こうと思ったら、もう一人の俺が出てきてしまった。怒鳴る度にビクビクして顔色も悪くなっていった。
家を離れると怖い俺は消えて、凜を心配する俺がいた。なんてこと言ってしまったんだ。
こんな自分が嫌で、凜を傷つけたくなくて、別れを告げるため今日も凜の家にきた。
ピンポーン
弟「はーい。」
レオ「あれ?姉ちゃんは?」
妹「いないよ」
レオ「どこ行った?」
妹「バイトじゃない?」
レオ「そっか。ありがと」
きっと治ったんだな。よかった。凜のバイト先に向かう途中そんなこと思っていた。
店員に凜がいるか聞くと、いないと言われた。数日休むという連絡があったそうだ。
これはどこのバイト先に聞いても一緒だった。
家にもバイト先にもいない。ならどこに?
探しに行こうと歩き出した瞬間、電話がなった。不信着信だったから恐る恐る出た。
凜からだった。
「もしもし?」
凜「会いたい」
「凜?」
凜「..あいたいよ..」
「何処にいるの?」
凜「病院。今から検査なの」
「そっち行くから待ってて」
凜「早く来て..怖いの」
「わかった。もうすぐ着くよ」
声色が凄く震えてた。あんなに弱いとこ初めてだ。とにかく早く行こう。
「凜は何処に?」
看護師「401号室です」
401..あった。
「凜?」
凜「レオ?涙....」
凜はベッドの上にうずくまっていた。
「どうしてこんなとこに?」
凜「わからない。起きたらココにいたの」
先生「失礼します。凜さん検査しましょう?」
「あの..何の検査ですか?」
先生「退院できるかの検査ですよ」
「あはっ何だ。それだけですか。」
凜「....」
「凜、早く行ってこいよ。すぐ終わるって」
そういうと凜はゆっくり検査室に行った。
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