第2話 取り立て

働き口はすぐ見つかった。

5:30-11:30コンビニ 12:00-18:00カラオケ 19:00-23:00ファミレス

これが1日の日程。やっぱ掛け持ちしないとやってけないなと思って。

明日からこの日常が始まる。今日は、その準備と心構えの日。今、家には妹弟だけ。両親は、"私たちも手伝う"とかいいながら、きっとまたパチンコにでも行ったんだろうな。

明日の準備や妹弟の世話をしていると、電話が鳴った。出てみると、病院からだった。

病院「花里凜さんですか?こちら××病院です。」

「はい、そうですが。何かようですか?」

病院「あの、ご両親が先ほど亡くなりました。」

「えっ?どういうことですか?」

病院「交通事故に巻き込まれたようで、こちらに着いた時にはもう...」

「そうですか..連絡ありがとうございました。」


受話器を置いた直後、玄関を叩くヤクザたちの声が聞こえた。

ヤクザ「花里さん、お金貰いにきたよ~~」

こんな時に来るなんて。どうしよう怖い。

弟「姉ちゃん怖いよ」妹「お母さんたち帰って来ないの?」

「私も怖いよ。どうしよ。」

取り敢えず出てみよ。 ガチャ


ヤクザ「あれ?お母さんたちは?」

妹「いないの」

ヤクザ「何でかな?もしかして捨てられたのかなぁ?ww」

妹弟「...っ...泣」

「ちょっと泣かせないでよ」

ヤクザ「あぁ?うっせぇよ!」

ヤクザ「早く金出せよ!」

「今日は無理...」

ヤクザ「はぁ?ふざけんなy..」

「さっき電話があったの。二人とも事故で死んだって...」

妹弟「..!... ウソだ、そんなのヤダ!泣」

ヤクザ「はぁ?んなの言い訳にならねぇんだよ!」

ヤクザ「金出せっつてんだろ!」

妹「こっち来ないでよ~泣」

「やめて...その子たちに手を出さないで」

ヤクザ「あぁ?じゃあお前が払ってくれるのか?なぁ!」

「痛いっ!やめて触らないでよ!」

ヤクザ「うるせぇ!黙って言うこと聞けばいいんだよ!」

「嫌だ!離して!あっ明日から働くの!」

ヤクザ「はぁ?お前が?無理無理w」

「無理じゃない。もう決まってるんだから!ほらこれ!」

ヤクザ「ふーん。...わかったよじゃあ今日はここまでにしといてやる。」

ヤクザ「次来たとき5万払ってもらうからな?」

ヤクザ「払えなかったらwどうなるか解るよな?w」


そう言ってヤクザたちは帰って行った。


はぁ...何でこう立て続けに悪いことあんの?明日からの仕事、不安になってきた。


あぁぁぁんもう!これじゃダメだよね。気合い入れ直して、頑張ろう。



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