第20話 ココナッツ
「今日で四件目だぞ……」
事故現場に来た警部補はため息をついた。近年国内で多発している連続暴行事件。そのほとんどに人の頭部ほどの物体が、高所から落とされたことによって殴打された痕がある。当初は殺人事件として扱っていたが、同時に複数箇所の発生、想定される高所が存在しない屋上での発生などから、現状は突発的な事故として扱っている。
「おじい、またココナッツが消えとぉ」
「昔からや。島の神様が村のココヤシの実を贔屓にしてくださっとる証拠や」
二人がヤシを見つつ話す。その間にも、落ちた実がまた一つ、どこかへ消えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます