第22話 乱れ雲
「人工的に雲を創る」。自然との共生によって文明を発達させてきた人類は、いつしか自然を意のままに操ろうとした。遺伝子操作や生物の養殖などを科学の推し進めてきた人類が次に目指した理想が、理想の雲を創りだすことから始まる、天候の操作だった。
『トモ、今日うちで遊んでかない?』
「分かった! すぐ行くよ!」
少年トモは最小限の荷物を持って自宅を出る。外は雨雲が蔓延る生憎の曇天であり、外出には適さない。だがトモは気にせず外に出る。すると上空の雲がトモの周りだけ離れていく。少年は頭上を見ることなく進み、その度に雲が避けてゆく。
現代。人類は各々の意図のままに、気象を操作できるようになっていた。
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