第6話 銀紙

 僕には、週に一回の楽しみがある。それは、「発掘」だ。家の近くにもう使われてない古代遺跡の採掘場があるから、僕はいつもそこに行っている。この前は、千年ぐらいまえの人形を手に入れて嬉しかったので、今回も楽しみだ。

 発掘日当日。いつもの道具を携えて、採掘場に向かう。過ごしやすい気温も幸いして、作業は捗った。

 二時間ほど掘り進めていたとき、突然、地中がキランと光った! 僕の心中は興奮しつつ、けれど慎重に掘り進む。そしてついにその光るものをゲットした!

 それは銀色の紙だった。植物以外でできた紙なんて見たことない! 僕は早速家に帰って、博物学者のお兄さんに銀の紙のことを電話した。兄さんはこう言った。

「ははは、それは古代人が食事の際に使用した紙だよ。特に珍しい物じゃないさ」

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