第3話 まどろみ

 (う~ん、春の陽気な空気は、どうしても僕の副交感神経が刺激されてしまう。つまり、集中しないとすぐにでも、眠く、なって、しま……う……zzz……)

 (……はっ! いかんいかん。いつの間にか眠ってしまった。冷夏の夜は連日よりも過ごしやすいからか、すぐに瞼が重くなる……。早く仕上げな……zzz)

 (……っ。はぁ。なんで秋の夕暮れはこんなにも心地よいんだ。今日も一日中家にいたなぁ。俺、本当に暇人だな。またひと眠り……惰眠を……むさぼると……)

 (……ん~。今、何時? っあー、八時。外寒っ! やっぱ冬の朝は私の天敵だね。ただこの毛布だけが私を癒してくれる。う~、二度寝しちゃえ……zzz)

 「――おはよう。ずいぶんと眠たそうだね。ちゃんと寝たのかい?」

 「おはようございます……。あの、すいません。今、季節はいつですか……?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る