第10話 神々と下々

 我々の見られる空の向こうには、神々の国があります。神々の国は遍く光と、豊かな色彩に満ちた世界であり、救済された全ての者が幸福に暮らせる国なのです。

――先生ー、ぼくたちの世界はどうなんですかー?

 我々の住む世界は下々の世界です。疑似的な天体がもたらす光と、意図して配置された色味によって構成された、平凡極まりない世界です。我々が生を受けた理由というのは、神々の国において犯した罪を償うためなのですよ。

――先生ー、神々の国は全ての人がこうふくに暮らせるのに、どうして罪が起こるんですかー?

――? 先生ー? どうしたんですかー? 先生? 先生? 先生? 先生、先生、先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生。

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