訓練

あれから一週間がたった、現地調査班の皆とはあまり話していないがS5の姉さんはちょくちょく自分の部屋に来てからかってくる、彼女の名前はアレクサンドラで無駄に自分のことについて質問してくる


質問の仕方があまりに自然でうっかりSOCにいたことを話しそうになってしまったこともある。それに赤塚やベアータは元気だろうか 月のストラップを見るとそんな気持ちになる、

今ではストラップのままだと携帯しずらいのでネックレスにして飾ってある。


 {美猪葉~}


 アレクサンドラが来た、どんな人に対してもこんな接し方なのだろうか、そんなことよりもカギをかけていたはずなんだが、


「カギ、開けれるんですか?」


{私じゃないわよ~ 明日は訓練だからねチームとして知っておくべきかと思って この人S4よ 出来ればもっとはやく紹介したかったわ}


そこにはまだ小学生としか思えない男の子が立っていた。


(あ、よろしくお願いします)


男の子の目は小学生のキラキラ感は全くなく、既に大人の雰囲気を出していた。部屋に入ったということはピッキングができるんだろうか

大体どうやってこんな小さな子供がASOCに入る入口があるのだろうか、


「よろしく ところで訓練があるんだな 具体的に教えてくれ」


 (あ、はい  S6さんは新しく入った方なので恐らく銃の使い方、分解 から教えられるでしょう、あとは交戦練習を少しと脱出ゲームのような問題や目的を達成する訓練ですね)


 とても小学生とは思えない落ち着きっぷりで話してくれた

 詳しくは彼らも知らないようで教えられた情報はこれだけだった。


 次の日になると班員と駅に行き訓練所へ向かうことになった。


S2 S3とは初対面っだったが向こう側から話しかけて来てチームとして意識してくれているようだった

S2はできるサラリーマン、という感じの男性で、そこまで一般人との違いはなかったのに

対してS3は黒人のゴリゴリマッチョで2メートルの身長はあった、


/よし、ここから3000KM離れた所にある訓練所へ向かう いいな/

一同{はい}



3000kmか 思ったよりもこの島大きいのかもしれない それに移動時間だけでも日が暮れてしまいそうだ、と思っていたが

少し変ったAI自動運転の大型バスにのり 駅で降りると、ガラスのチューブの中にカプセルのようなものが入っていてその中に入ると現実とは思えぬ速さで移動し、訓練所についた

何だかこの乗り物は見たことがあるような気がする、確かチューブの中が真空でカプセルを磁気で浮かし、摩擦ゼロで少しづつ空気を噴射しながらすすんでいる リニア真空管移動式カプセルというらしい

どこかで聞いたことがある それに建設費はいくらかかるのだろうか


実践練習では銃の使い方は教えられず、存外すぐにおわった、班員は軽く運動をしていたが 自分は自ら運動をするほど積極的な人間ではないようで、リニア真空管移動式カプセルで図書館まで行って本を読んでいた。

この島では独自のネットワークがあり、ハッキング不可能といわれていて、この電子端末を使えばどこにでも案内してくれる、とても便利でどの国よりも技術的な部分では負けないだろう


この携帯を使えば大抵の本は読むことが出来るが、図書館の静寂な雰囲気を味わうという意味でここまで来た、図書館はとても広く一日では到底回り切れなかった、その数ある本の中で歴史のありそうな埃をかぶった本が密集している本棚があった



  5人の発芽


ざっと読むと5人兄弟の天才一家がそれぞれ別の道を歩んでいく小説でなかなか面白かった、次に呼んだのが


  2人の王


5人の発芽の続巻で 兄弟の中の2人の対立を書いたものでこれもなかなか面白かった、その次に呼んだのが


 不死身の日記


これはファイルで、いくつか日記が挟まっており、凄惨なものばかりで面白いとはいえなかった、一番最後にはさんであったのが幼い息子が兄弟に拉致されたもので復讐に燃える持ち主の感情が入り込んできた。




この三冊を読むと部屋に帰りすぐに眠たくなってしまい倒れ込んだ、そのあと起きたのは次の日の朝だった

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