第2章:始祖神の使い
プロローグ
――天正10年 6月6日 ひのもとの国:高野山――
「
その布団の中で横たわる
彼がかつて仕えた大名家の
「まさか……。天下統一まであと一歩まで来てた、あの
「俺が、俺がっ! 俺が代わりに死ねれば良かったのによォォォ!」
彼はぐふっ、ぐふぅぅぅと声に成らぬ声で泣く。ただただ、彼は最後の最後まで
しかし、
その証左として、蟄居・謹慎を言い渡された2年間、他家からの誘いを受けても、断り続けたのであった。彼の
やがて、
ただひとつわかることは、彼は
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