リフォーム代より高い慰謝料

 2019年4月26日(金曜日)。

 昨日の出来事をかいつまんで書く。


 同年同月25日(木曜日)昨日、地元の警察に、継続して住民相談に一人であがった。

 持ち物は当日の日記ひとつ。

 その警察は24日のお二人とは異なる恰好をなすっていた。左胸に「神奈川県警」の白いマークをつけ、同左肩に無線のマイクをつけ、紺色の袖なしジャケットを着てらした。

 引き戸を開けると、さてどうしたものか。24日に母がしたような話はわたくしにはできかねる。丁寧に話したいけれど、出てきたのは、

「昨日、母がリフォーム会社と起こしたトラブルについて……あ、いえ。トラブルと言っても母にその意図はなく、業者が22日に言ってきたんですけど……」

 要領を得ないわたくしのしどろもどろに、駐在さんは、昨日の相談の事ならみんな聞いている。と優しく言ってくれた。そしてにこっとして丁寧に席をすすめてくれる。心底ほっとし、警察ってもっと冷たく突き放すのではなかったのか、と……横浜駅近くの交番では、わたくしが誤って強いお酒を呑んでしまって、泥酔しかけたので、少し休ませてくれと頼んだら、「表で座ってるか、救急車を呼びなさい」と言われ、本当に救急車を呼ぼうと公衆電話まで行ったのだが、アルコールのせいでどうやって呼べばいいのかわからず、道の真ん中でしゃがみこんでしまったことがある。薬を飲んでいたため、アルコールが過剰に働いたと思われ、すごくしんどく眠かった。警察は助けを求めても対応が非人間的だと思ってしまった。木で鼻を括るという感じ。

 しかし、地元の警察署ではそんなことはなかった。終始にこやかに、丁寧に応じてくれるので信頼できる。

 持っていた日記を見てもらう。今日もわたくしたちは安全なのか。たった数回あっただけの無言電話が、何か事件の始まりだったらいやなので。わたくしは

「必ず、安全と言ってください」と本音がぽろり。

「必ず?」

 と問い返されたので、

「そうであれば」

 と言い直した。

 そのとき、不安感と、まだ警察は相手にしてくれないかもしれない、という懸念があった。本当に頼るべきはだれなのか、自分たちはなにからどう、身を護ったらいいのか、まるっきりわからなかったから、心配だった。

 しかし、読み終えて、その警察は、

「安全」であると言ってくれたし、

「交番には直通回線はないので、命の危険があった場合は、110番してください。保土ヶ谷警察につながって、すぐ駆けつけますから」

 と、落ちつかせるように穏やかに伝えてくれた。

 ところが、わたくしはふと、気になってしまった。

「保土ヶ谷からでは、連絡してすぐに来てはもらえないのでは?」

 すると、警察、

「保土ヶ谷警察からは無線でこちらに連絡が入り、交番やけいらに出ているもの、近くにいるものが駆けつけます。パトカーをサイレン鳴らして行きますよ」

 と親切に言ってくださった。前日のお二方より、ずっと丁寧だった。わたくしが一人だったからだと思う。だれにも相談できないので……と申し上げたら、

「心を強くもって」

 と再三励ましてくれた。本当にこんな警察、初めて! 気持ちが落ち着いて助かった。警察は味方をしてくれるんだ。護ってくれるんだ。と、うれしかった。

 これが始まりだといけないので、またちょくちょくきていいですか、と訊ねたら、快く承諾してくれた。お礼を述べて帰ることにした。

 警察もお忙しいだろうし。

 しかし、警察もいろいろな方があるんだなあ。偉そうにあしらう人ばかりではないんだ。これで安心。でも、わたくしには余裕がない。文章の乱れにも表れてます、ご容赦ください。わたくしの安全は、母の安全。身を守らなくては。そのためには誰かに相談しなくちゃ。そう思った。


 そして26日の今日。と言っても真夜中。

 目が醒めて、昨日ぐたっとしててできなかった、検索を始めた。

「脅迫」は罪になるのか、「名誉毀損」とはどんなことをさすのか。(まさか悪口をいわれたあー、などというものではあるまい)あと「ストーカー行為」についてだ。

 どうも、施工業者が言ってきた罪状には、彼自身があてはまるような気がしたからだ。

 というよりか。

 名誉毀損の慰謝料ってリフォーム代より高いじゃないか!

 ―――――――――――――――――――――――

 脅迫の危険ワード(害悪告知)は以下。


 生命に対するワード:「殺すぞ」「おまえの親を殺すぞ」「妻子どもを殺す」

 身体に対するワード:「怪我させるぞ」「痛い目を見させるぞ」「殴るぞ」「おまえの子供を傷つけるぞ」

 自由に対するワード:「帰れると思うなよ」「おまえの子供をさらうぞ」

 名誉に対するワード:「ネットでばらまくぞ」「公表するぞ」「世間の目にさらすぞ」

 財産に対するワード:「おまえの財産をうばうぞ」「家を燃やすぞ」

 ――――――――――――――――――――――

 身の危険を与える行動は以下。


 家まで押しかけてくる。

 ドアベルを何回も押し続ける行為。

 玄関にいやがらせの張り紙をする。

 家に上がり込んで、居座る。

 怪我をさせる。

 殺す。

 ―――――――――――――――――――――――

 以上のことがあったら110番通報すること。




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