きらめきの中で……（平成最後のひと月限定エッセイ）

サービスしますします詐欺？

　2019年4月22日月曜日。

　長くつながりのあった、施工会社（個人経営）がてのひら返しをしてきた。

　そもそも「サービスしますよ、足場はすでに組んじゃったしね」（勝手に）

　というやり方で母から、たびたびお金をもぎ取ってきた会社だ。

　母はパートタイムで稼いだなけなしのお金を、10万、20万、とせびりとられ、工事がいい加減なところで「サービスしときますから」と言われてガマンにガマンを重ねた結果、騙されてきた。そんな会社とは手を切れ、というのに、母は

「ここまで来たら最後までやってもらわないとまたお金がかかる」

　といって、足元をみられて、いい加減な見積もりに文句を言っただけでモンスターユーザー扱い。

　電話で見積もりの誤りを正しただけで、

「弁護士に言ったらパワハラ認定できるって言われた。施工代は慰謝料込みで請求

　しますんで、あと、裁判所から請求書が行くと思いますよ。教育委員会からも何か言われると思いますよ」

　と施工会社は脅してきた。

　母は教育者ではあったが、もう定年退職して非常勤もやめた。関係ないのになんで教育委員会に何か言われなければならないんだと茫然。

　母が施工を頼もうとしたわけではなく、会社が「やらせてくださいよ」と押しかけて来た。母も、

「個人経営は大変ね。生活費もかつかつでしょうし、仕事がなくなったら大変なんだわ」

　と思いやりをかける、が。

　ハッキリ言って、相手を間違えている。

　そもそも、初めて仕事を依頼したときに個人経営者はなんて言ったと思う？

「今、妻が入院してるんで20万前払いしてくれませんか？」

　である。

　え？　そんな業者おかしいな。

　しかし、その後も彼は

「今、娘が病気なので＊＊万ください」

　とせびりに来た。

　家の塗装を頼むと、親戚が手伝ってくれるから、あまったペンキは差し上げますよと母が寄付すると、知らん顔してそれを流用してくる。

　父が小屋を建てるからと材木を頼むと、てんで違うサイズの材木を送り付けてきて、父は泣き寝入りさせられた。

　こんどもターゲットはうちの母。

　いい加減にしてほしい。うちは貧乏なんだと言っているのに、いくらでもお金がもぎとれると思っている。

　180万もかかるなら、手元にお金がないから溜まってから別の業者に頼む、といったら、フライングで足場を勝手に組んで「サービスしますよ」とかいう。押し売りである。

　そして、65万でこれもあれもしますよ、と言ってじゃあ良心的ね、頼むわと油断すると、見積もりにはこれもあれもは入ってない。指摘すると

「じゃあ、ここは大したことない作業なんでサービスします」

　と言っておいて、使ってないはずのペンキ代まで見積もりに加わっている。一度母が強く指摘すると逆切れして、

「じゃあ、足場外してやめましょうか？」

　と脅迫。中途半端なところでやめられても困ると、母が仕方なく我慢すると、サービスしますと言った施工はしっかり有料。足元を見て増額してくる。しかも作業はちっとも進んでない。

　たちが悪い。

　こういう施工会社のやり口って、常套手段なの？　この会社がおかしいの？

　助けを求む。