第8話 歓迎会!?
午後5時、約束の時間だ。
そんなに待たすのも悪いと思い、出来る限り早く仕事を終えて待ち合わせ場所へと向かった。
一方で美波は...
本当に来てくれるのか心配で、一人でそわそわしていたのだが待っているうちに眠くなってしまったらしく、公園のベンチでうたたねをしてしまっていた。
「中村さん...」
『って寝てる!?』
まさか寝ているとは思わなかった。
「こんなところで女性が一人で寝ていたら襲われますよ?」
「え、あ、先輩!」
「ほんとに来たのが俺でよかったな。」
「すみません...」
「そんな謝ることじゃないけど、これからはこういうことは気を付けたほうがいいよ。」
「はい。」
「で、話って何?」
「あ、そうですよね、いきなり時間を作ってもらってまでするような話でもないんですけど...」
「あ、そんなことは気にしなくていいからさ。どうせなら歓迎会でもかねて食べながらでも話そうか。」
「え、さすがに悪いですよ。」
『やった、先輩とごはん♪』
「あ、無理だったら言ってくれたらいいよ、今日は外でご飯食べる予定だったしさ。」
「そうなんですか?」
「おう、だからいけるなら行こうぜ。」
「じゃあお言葉に甘えて。」
二人は、近くの居酒屋に入って食べることにした。
「今日は、好きなものいくらでも食べていいから。」
「ありがとうございます。」
「で話を聞こうか。」
「はい...」
俺はびっくりした、まさかあんなにもしゃべるとは思ってもいなかった。それよりもどうしようか...美波が酔って完全にノックダウンしてしまった。
「おい、大丈夫か?」
「せんぱ~い」
「ダメだこりゃ...」
俺は考えた、いきなり俺の家に泊めるのもまずいし、だからといってほったらかしにするのも部長の姪だしで...悩みに悩んだ結果。
「家はどこにある?」
「そこ~」
『仕方ない...』
俺の家に連れていくことに...
『あの機械がある部屋には、絶対に入れてはならない。』
とりあえず、そのことだけを念頭に置いて行動することにした。
「せんぱ~い」
「あ、どうした?」
「もっと飲みましょう~」
「中村さん、これ以上飲んじゃダメです。」
「先輩のケチ~」
と言って抱きついてきて、
「ね、あと一杯?」
上目遣いでおねだりをしてくる。
「あのね、これ以上飲んだら明日の仕事できなくなるよ?」
「それはこまりゅけど~」
ちょまてもう絶対ダメだろ。
「とにかく、もうダメなものはダメ。」
「じゃあ、先輩が飲むより楽しくて気持ちいいことしてくれる?」
!?
「ねぇ?どっち?」
確かにここで、この誘いに乗れば今までの自分からは脱却できるかもしれない。
けどこれはまた違うんじゃないか、俺の立場上そんなことを言ってる場合じゃないことも重々承知だ。相手はものすごくかわいいし...
奏斗が出した答えとは...
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