第5話 ゲームの世界

気が付くと、木のベットの上だった。


腕には何やら、機械がまかれている。タブレットを超小型化したようなものだ。恐る恐る触れてみると、目の前にスクリーンのようなものが映し出された。


まるでSF 映画のようだ、しかもそのスクリーンを触ると反応するではないか。


「奏斗様」


「うわっ!」


「オドロカセテシマイモウシワケゴザイマセン。」


いやいやいきなり片言になりすぎだろ、


「そんな機械っぽく言われても......」


「これはこれは、ナビゲータのポンといいます。」


ポン!?


「あ、あぁよろしく。」


「これからできる限りサポートさせていただきますので、」


「それは頼もしい。」


話していて思った、もうAIの技術はここまで来ているのかと。


「とりあえず、部屋を確認したのち近くにある噴水広場に来てください。詳しい場所はメニューボタンよりお願いします。」


「わかった。」


とりあえず周りを、見渡すもなんとも寂しい部屋だ。家具も必要最低限しか置かれていないし、それよりも家具の色がすべて茶色ということに、衝撃を受けた。


『なんでこんなに質素なんだよ。どうせならここにも金をかけろよな。』


ワーワー言ってても仕方がないので、噴水広場に行くことにした。


メニューボタンを開いて、マップを押すとものすごく立体的な地図が目の前に現れた。もうここまで来たら模型だよなってくらいだ。


検索機能もあり、調べると通るべき道に赤い線が引かれるではないか。


もうすごいの一言だ。


その順路に従って進むと、中世ヨーロッパにありそうな広場についた。


ほかの参加者もどんどん集まっている。


するといきなり放送が始まった。


「皆さんお集まりくださりありがとうございます。先ほど司会をしていた、中野です。あぁ、ちなみにこの会社の代表取締役でもあるのでお見知りおきを。皆さんには無事ログインができたようなので、安心しました。これにて体験を終わらせていただきます、こちらのほうで今日はログアウトをさせていただきますので。」


キュイーン


気が付くとカプセル状の機械の中で目が覚めた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る