双頭の龍と言えば恰好は良い
「おっはよう
「あぁ…おはよ、
張りのある声と共に声をかけられて、笹原くんとよく一緒にいる
「おはよう、笹原くん、本郷くん」
にこにこした笹原くんはもう一度、おはようといって本郷君の方に寄っていく。不思議な組み合わせだけど、真逆に見える二人はとても仲がいいらしい。笹原くんは明るくて誰とでも仲がいいのだけど、特にも本郷くんとは一緒にいる事が多い。
本郷くんは凄く物静かな人で、
「あ、
笹原くんのそんな声と、ぬっと後ろに気配を感じて振り返ると、ぼさぼさの頭のまま、今まで寝ていましたという顔をした
「うるせー…低血圧ナメんじゃねえ……ガッコきてるだけでえれぇんだよ…」
「おはよう青原くん」
制服の前を全開にしているせいで、中にきている派手な色のシャツが見えている。
「あー…はよ…、守谷、そこ邪魔、退いて」
「あ、ごめんね、気が付かなくて」
退くよりも先に肩を押されて押しのけられる。俺ってとてもトロいからなあと反省しつつ、もう一度ごめんね、と告げるとぶっきらぼうな、気だるそうな声で、別に、とだけ言われる。
「怒らせたかなあ…」
「守谷ーおはよ、どうした?」
のそのそと歩き出したあたりで肩を組んできたのは
「ああちょっと青原くんに迷惑かけてしまって」
「ブルードラゴンに?」
「ブルードラゴンなんてよんでるの…?」
「かっこよくない?」
「いや、どうだろう」
「守谷は…何ドラゴンだろうな」
「えぇ…?いいよ、俺そんな柄じゃないから」
「ガードドラゴン?ちょっと辞書引いちゃおっかな
「いいってばあ」
そんなやりとりをしていると、もう一人に肩を叩かれた。
「委員長なんだからエンペラードラゴンとかで良いだろ、ラスボスって感じして」
どこで聞いていたのか後ろからやってきた
「確かに?」
「ええっ……」
「キングとかでもかっこいいな、ちょっと馬場と話そう」
「俺全部遠慮していいかな…そのあだ名」
控えめにそういうと、じゃあ案だけは聞いて、と言われてしまった。
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