第3話「これが変人」
教師A「説明してもらおうかな、崎町君。なんで、こんなものが君の鞄の中に入っているんだ?」
今、崎町聖太は窮地に立っていた。
聖太「そもそもコレは僕のじゃありません。」
聖太(よし、ここは冷静にいこう。変に慌てると、逆に誤解を生む羽目になってしまうからな。)
だが…。
教師A「じゃあ、何で君の名前が裏に書かれているんだ?」
聖太(何ィッ!?)
冷静は一瞬にして消えた。
聖太「でもっ、本当に僕のじゃないんですっ!だ、誰かが僕の名前を書いて入れたに違いないですっ!」
教師A「はぁ、崎町。そんな馬鹿なことをするような奴がいるのかね?」
聖太「そ、それは…っ。」
聖太(誰だよっ!こんな事したのは!?)
晴人(あれ、崎町君と先生?)
晴人「どうしたの、こんなとこで?」
聖太(よりにもよって、何でこんな時に君が来るかね?)
晴人「あ、その本…。」
聖太(はいはい。あなたの大好きな本ですよ。)
晴人「俺がプレゼンした本じゃないか!」
聖太「…は?」
教師A「…ん?」
晴人「いやー、まさか先生と一緒に見てるなんてなー。アハハハッ!」
聖太「お前かよッ!?」
この時、崎町聖太に殺意が芽生えたのであった。
晴人「え、俺が何?」
聖太「先生、犯人はアイツです。しかも、確信犯です。」
教師A「そう…みたいだな…。」
晴人「ん?」
教師A「話をしてもらえるかな、与野木君?」
晴人「え、待って、嫌だ、嫌だーッ!」
聖太(フッ、馬鹿め。)
こうして、崎町聖太は与野木晴人が馬鹿であったため救われたのだった。
晴人「そ、そんなーーーッ!」
~昼休み~
女子A「宮原さーん、一緒にご飯食べよー。」
愛花「あ、うん。」
愛花(この学校でも慣れてきたな。まぁ、それもみんなのおかげなんだけどね。)
自分のスキルのおかげである。
宮原愛花は自身が放つオーラがどれ程すごいか気づいていないのだ。
女子A「そういえば、宮原さんは部活とか決めたの?」
愛花「まだ決まってなくて…。」
女子B「宮原さんは運動系と文化系のどっちがいいの?」
愛花「んー、文化系の方かな。運動は出来る方じゃないし。」
女子A「えー宮原さんだったら何でもそつなくこなしそう。」
愛花「そんなことないってば。私、そんな完璧な人間じゃないもん。」
愛花(何でみんな、私なら何でも出来そうって思ってるんだろう?)
オーラのためである。
愛花(でも確かにそろそろ部活決めないとだけど、今一これといった部がないんだよなぁ。今日、少しだけでも見てみようかな。)
その結果、彼女もまた、変人たちを目の当たりにするのであった…。
~放課後~
愛花(んー、やっぱりどの部も私には向かないかなぁ。)
彼女は文化部を中心に10箇所ほど回ったが、自分に向くような部活は見つからなかったのだ。
愛花(んー、もう少し他の部も見学してみたいけど、時間もないし明日にして今日はもう帰ろっと。)
女子「話してっ!」
愛花(え、今…。)
男子「いいじゃんかぁ。俺とちょっとだけ付き合ってくれよぉ?」
女子「だから嫌だって言ってるでしょっ!?」
愛花(あの娘嫌がってるし、助けてあげなきゃ!)
だが…。
女子「話してって…言ってるでしょ…っ?」
男子「え…。」
そして、宮原愛花は目を疑った。
愛花(何であの娘、ムチなんて持ってるの…?)
そう!嫌がっていた女子は、皆様ご存知、小埜美桜であった!ちなみに男子の方は高谷文彦である。
美桜「どうしたの?さっきまでの威勢は?」
文彦「い、いや、別に怒らせるつもりはなかったんだ!ゆ、許してくれっ!」
美桜「ごめんなさい。アタシ、そんなに優しくないのよ!」パシンッ!
文彦「ヒェー!スミマセンでしたーっ!」
美桜「だから許さないって言ってるでしょ?」パシッ
文彦「痛ェーッ!」
美桜「ほらほらほらほらっ!」
文彦(アーッ…あ、あれ?痛いけど…なんか気持ちよくなってきた…。)
美桜「フンッ!」バシンッ!
文彦「アンッ!♥」
この時、宮原愛花はというと…。
愛花(…。)
純粋すぎる上、固まってしまっていた。
そしてこの日、二人目のM属性が誕生したのであった。
美桜「この変態!」パシンッ!
文彦「アァーッ!♥」
To be continued!
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