第8話 めりーごーらんど

待ちに待ったオフの日。

イワビーさんと私は遊園地の入口にいた。


「楽しみですね」ニコッ


つい嬉しくて、楽しくて、話しかけてしまった。変な顔になってないかな。


「最初はどれに乗りますか?」


ジェットコースターに観覧車、コーヒカップ。色んな乗り物が沢山ある。事前に予習しておいて良かった。


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ついにこの日が来た。ジェーンとの遊園地。


ジェーンがものすごい笑顔で話しかけてきた。かわいい。今までに見たことがない笑顔。


「おう、楽しみだな!」


こう答えるので精一杯。それ以上は感情が爆発してまうから無理。


「どれに乗ろうか…あれなんかいいんじゃねえか?」


レディーゴーランド?メアリーゴーランド?なんかそんな感じの名前のやつを指さす。


「いいですね!乗りましょう!!」


どこに座ろうか…。


「イワビーさん!ここ!ここにしましょう!

ジェーンが馬車を指さす。


「えぇ…これかぁ…なんかロックじゃねぇ…」

「いいじゃないですか、ほらほら」


ジェーンに促されるまま座る。


「こうして2人で馬車に座るなんて私たちお姫様みたいですね」ニコッ


ジェーンに満面の笑顔で言われる。

「お、お姫様!?そんな可愛いもんに俺はなれねえよ…!」

「なんでですか?イワビーさんも可愛いと思いますよ」

「か、可愛い!?冗談はやめてくれよ…!」

「冗談なんかじゃないです!私はイワビーさんのこと可愛いと思ってますし、大好きです!!」

「あ、ありがとな…///」


心の準備も出来てないのにそんな言葉で俺を責め立てないでくれよ…。

このままやられたまんまじゃダメだ。ジェーンも照れさせてやる。


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つい本心が口をついて出てしまった。イワビーさんがすごく照れてる。可愛い…。


「あのよ…ジェーンの方がよっぽどお姫様向きだよ…可愛いし…」

「そ、そうですか?嬉しいです」

「お、おう!ジェーンがお姫様だったら俺は白馬の王子様かな!ジェーンを迎えに行ってやる!」

「イ、イワビーさんが…白馬の王子様…?」


想像してしまう。


私はお城のお姫様。

舞踏会でイワビーさんと出会って仲良くなるけどなかなか会えない。

私はお城で迎えに来てくれるのを待ってる。

そしたらイワビーさんが白馬に乗って迎えに来てくれる。


簡単だけどこんな感じかな…。


「待ってます…私…イワビーさんが迎えに来てくれるのを…待ってますね!」

「おうよ!こんなに可愛いジェーンが俺の可愛いお姫様になるだなんて嬉しいぜ!」ニカッ

「ちょ…可愛い可愛い言わないでください…照れますよ…///」

「実際可愛いんだからいいだろージェーンの恥ずかしがり屋めー」

「そ…そんなことないですよ///」

「そういうところが可愛いんだよ、ジェーンお姫様ー」

「も、もう///やめてくださいっ!///」

「なんだよ、照れてんのかぁー?」

「ほら、止まりましたよ、次、次行きますよ!」

「へいへい次行きましょうねー」


心の準備出来てないのにそんな言葉で私を責め立てないくださいよ…イワビーさん…。

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