第5話 かくにん
PPPのお披露目から色々あって何とかライブを終わらせることができました。
なので、ちょっと一息。いわゆるオフ、ってやつですね。どうやって過ごそう…。
とりあえずレッスン場に行きましょうか…。
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何とかPPPのお披露目、ライブを終わらせることができた。だからプリンセスから一休みの期間、オフってやつをもらった。
でもすることがない。やりたいこともない。
暇だしレッスン場に行くか…。
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さすがにガランとしてて誰もいない。
当たり前…ですね、別に練習する日でも何もないのだから。
ガチャっとドアの開く音。誰か来た?振り返る、イワビーさんだった。
「あれ?イワビーさん?今日は1日お休みですよ?」
「そういうジェーンだってここにいるじゃねえか」
「あはは…何もすることなくてここに来たら何かあるかな…って思って…」
「俺も同じだ…することないしここに来たら誰かいるかなって思って……案の定ジェーンがいたけどな」
話し相手が、イワビーさんが来てくれて良かった。
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ドアを開けたらジェーンがいた。ジェーンも同じこと考えてたってことか…。
でもちょうどいい。『好き』って気持ちが何か分かったし伝えられる。いい機会だし伝えよう。
「なぁ、ジェーン」
「はい、なんでしょう」
「前にさ、ジェーンのことが好きって言ったじゃん」
「はい」
「その時はさ、俺『好き』って気持ちがどんなのか分かってなかったんだよ、でもさ、プリンセスに聞いて『好き』って気持ちが分かったんだよ」
「あ、あの……わ、わたしもイワビーさんに好きって言ったじゃないですか…」
「うん」
「あの時私も『好き』っていう気持ちがどんなのか分からずに言っちゃいました……でもコウテイさんに『好き』って気持ちが何なのか教えてもらって分かりました…」
「そうなんだ…俺たち分からないまま好きって言ってたんだな、笑っちまうぜ」
「そうですね(笑)…イワビーさんの『好き』って何だったんですか?」
「あぁ、俺がプリンセスから聞いて納得した『好き』ってのは『一緒にいたい、離れたくない』って気持ちらしい。確かに俺はジェーンとずっと一緒にいたいし、離れたくない。これがずっと俺の気になってた『好き』って気持ちだ」
自分の気持ちを正直に伝えた。ジェーンは驚いた顔をしてた。どうしたんだ?
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イワビーさんの『好き』を聞いてびっくりした。それは私がコウテイさんと聞いた『好き』と同じだったから。
「わ、私もコウテイさんから聞いた『好き』の気持ち、全く一緒です…」
「え!?マジで!?」
「はい…私がコウテイさんが聞いた『好き』って気持ちも『離れたくない、一緒にいたい』ことらしいです。私もイワビーさんと離れたくないし、一緒にいたいです」
これじゃ気持ちが収まらない。
「私、イワビーさんのことが大好きです!!あ、あの不束者ですが…よろしくお願いします!!」
つがい…とまではいかなくても友達以上の関係にはなりたい。それが私の気持ち。イワビーさんに伝わったかな…。
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驚いた。いきなり告白されたから。
本当ロックだぜ…。
でも、告白されたからには答えなきゃならねえ。
「ありがとな!俺も、ジェーンのこと大好きだ!!こっちこそよろしく頼むぜ!!」
つがい、とは言わねえ。ただのメンバー仲間以上の友達、いやそれ以上の関係になりたい。ジェーンには伝わっただろうか。
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