第2話 きづき

あれから数週間経ってまたプリンセスに呼ばれて集められた。何でも曲ってやつを決めたらしい。曲名は「大空ドリーマー」って言うらしい。

プリンセスが先に歌ってみたらしいやつを聞いてみた。いい曲だった。「空は飛べないけど夢の翼がある」…か。いいじゃん。これからの俺たちを書いてるみたいで聞いた一発目ですげー気に入った。ジェーンはどう思ってるだろうか。


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イワビーさんと初めて会ってから数週間、私たちはプリンセスさんに呼ばれてまた集まった。何でも私たちPPPの曲を決めたみたいで呼ばれた。曲の名前は「大空ドリーマー」。

プリンセスさんが先に歌った音源を聞いた。すごく良かった。「空は飛べないけど夢の翼がある」……確かに私たちペンギンは空は飛べない。でも、夢に向かって羽ばたくことはできる!何かこれからの私たちを描いているようで初めて聞いたのにすごく好きになった。イワビーさんはどう思ってるんだろう…。


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「これが私たちの曲…なのか。すごくいいな。プリンセス、これどこで見つけて来たんだ?」

ちょっとした静寂の後、PPPのリーダーに任命されたコウテイがプリンセスに話しかける。それを見て俺もジェーンに話しかける。

「なぁ、ジェーン。この曲どう思う?」


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コウテイさんが話を切り出したのを見てイワビーさんが私に話しかけてくれた。良かった…あの時嫌われてなかったんだ…。ちょっと不安が和らいだ。


「そうですね…すごくいい曲だと思います。特に『空は飛べないけど夢の翼がある』って歌詞が素晴らしいです!」

「お!マジか!俺もそこがいいなぁって思ったんだよ!!なんかさ、これからの俺たちって感じがして!」


思いもよらない返答。まさかイワビーさんも私と同じことを考えていたなんて…。なんだか嬉しかった。でも何でだろう…。

初めて出会ってからコウテイさんやプリンセスさん、フルルさんとお話することは沢山あったけど、イワビーさんとお話する時は心が暖かくなるような、まるで私がたまごのように包まれているような感覚になっちゃう…。


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まさかジェーンが同じ考えを持っているなんて思わなかった。でも、それが嬉しかった。


ジェーンと話すとなんか調子が出ない。フルルとかプリンセスと話してる時はいつも通り俺らしく話せる。でもジェーンは別だ。何というか俺のロックな感じが出せない。ジェーンを前にするとモジモジしちゃうっていうか、暖かいものに包まれてる感じがしてならない。そうだな…まるで俺がたまごでジェーンに暖められている感覚だ…。

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