星の歌

ここには昔大きな池があったんだ


砂漠の果て


吹き荒れるのは命を吐き捨てるだけの


死の風


君はそんなこと知る由もない



私はこの風が好きだ


一人で生きていく覚悟はあるかい



この風とともに君は冬を越せるかい



君の瞳にはまだ蛹が写ってる


その風にさらわれてはいけない



君は羽ばたくべきなんだ


どこにって


本の隙間


言語の振れ幅


繋がれた手の中の密室


糸と糸のほつれ


ミントのキスとその感情線上




その羽を広げてごらん


僕は見上げてただ泣くだけだ




この星の全ての水分。

僕の血液。

僕の涙。




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