第10話『国盗り』
土俵下、時限ゼミの元へ近づく影があった。相撲協会の職員キャップとジャンパーを着こんだ巨漢。団体職員……ではない。この顔はテッポウ禁止の通路でハーキュリーズ・ヘラクレスと立ち会っていたあの男ではないか。
「よく頑張ったな」
「坊チャン……」
「もうひと頑張りしてもらうぞ」
「オレ、モット相撲トリタイ……」
「ああ取らせてやるよ」
巨漢は時限ゼミのまわしに再び黄色と黒のさがりを差し込み自爆装置をアクティベートした。
「坊チャン!?」
「地獄は稽古相手に不足しないぞ!」
怪人力士を担ぎ上げた巨漢は軽々と時限ゼミを土俵上へ放り投げた。
――――――――――
その時、空中へ放り投げられた時限ゼミがKフィールドに接触。白熱発光して大爆発を起こした。
炸裂!閃光!
しかし、観客席に被害は及ばなった。大銀河がKフィールドを広範囲に展開し爆発を土俵内に閉じ込めたからだ。
だが土俵内!
万寺の盾となった肉達磨は焼け焦げ倒れている。
観客と若銀河を守った大銀河は無残にも全身炭化。
そして、八極弾は、無傷である!
伝説力士2名が土俵を後にした。
満身創痍の二横綱を相手に余裕の態度の八極弾。
「国盗り、はじめるぜ」
そして、土俵下の巨漢が嗤った。
【残り3名(380kg+行司)】
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