磁石は不思議
さて、光は第二の空間「妄想空間」を伝わるということにしました。この「妄想空間」とはどういった空間なのかというのは一旦置いといて、ここからは磁気の話しをしましょう。
なんつったって光は電磁波です。電気と磁気がお互いにあ~だこ~だした結果です。だったら磁気も無関係ではありません。それに磁石でいろいろすると、色々なもんがくっついたり離れたりして見ているだけで何が起こっているのか分かるんで、目に見えない電気とか電波と違って妄想を広げやすいというのも磁気のことを考えたいことの理由の一つです。
ところで実は私、重力と磁力って、なんらかの関係があるんじゃないかと思っています。おそらく私以外にも、今までにも多くの人が重力と磁力の関係について考察してきたのではないかと思います。
だって似てるじゃないですか。重力も磁力もくっつくという点ではすごく似ています。でも重力と磁力と違うところがあります。磁力は反発する力があるけれど、重力には反発する力がないということ。くっつくだけです。
磁石が何故くっつくのかというメカニズムは分からなくても、ボンヤリとですが、納得はできると思うんですよ。だって「万有引力」って言葉があるくらいだから、磁力ってその引力がものすごく強くなったやつでしょ?くらいには、まずは考えると思います。
ですが、反発する方、どうにもすんなりとは受け入れられない。近づけるとスッと離れるんですよ。間になんかあるとしか思えないくらい、不思議なくらいにくっつこうとはしない。この力の正体って何なんだろうか。
磁石が発見された紀元前のはるか昔から、磁石の力の謎についてはいろいろと考えられてきたみたいです。悪魔的な力だと考えられた時期もあるようですが、大航海時代に羅針盤に使われるようになってからはそのようなことは言われなくなったようです。
「まあ、磁石には不思議な力があるっつうことでいいんじゃね?」となったのかどうかは分かりませんが、磁力の正体には触れずに、磁石についての実験だけが続けられてきたいみたいです。
そして、磁力の正体そのものに目を向け始めるのは「量子論」というとんでもなく難しい学問が生まれてからでした。
量子論なんて私には全く分かりませんがそれなりに色々調べました。調べましたが、何が書いているのか私にはさっぱりです。分かったのは、実のところ磁力の正体は専門家にもはっきりとは分かっていないということだけです。小学校の理科で教わるのにです。
まあ、そうは言っても始まらないので、こういう原理で磁石はくっついたり離れたりしているんだと世間で考えられていることを、私が理解できた範囲でお話していこうと思います。
まず、磁石ってどんな物?というところからおさらいしましょう。
一個の磁石にはN極とS極があって、二つの磁石を用意してN極とS極を近づけるとくっつきます。しかし、N極とN極、或いはS極とS極同士を近づけると反発してくっつこうとはしません。ここまではよくご存じのことだと思います。あともう一つ、これが大事なんですが、N極だけとかS極だけの磁石というものはこの世の中には無い。つまり、一個の磁石には必ずN極とS極があるということです。
例えば、棒磁石を半分に切ります。N極とS極が分かれるようにです。そうすると、N極だけの磁石とS極だけの磁石ができるかというとそうではなくて、N極とS極がある普通の棒磁石が新たに二個できます。つまり磁石を何回切っても普通の磁石が増えるだけなんですね。
こんな風に磁石をどんどん切っていくとどうなるかというと、最終的には磁石を作っている原子1個になってしまいます。
磁石を何回切っても普通の磁石が増えるだけって言いましたが、だとしたら、この原子も磁石…磁力を持っているんじゃないかと考えられます。
原子って原子核と電子でできていると言われています。原子核の周りを電子がグルグル回っているって学校で教わっていると思います。本当は違うらしいんですが、ここでは、原子核の周りを電子が回っていると考えてください。
で、原子核の周りを回っている電子ですが、実は電子はスピンしているんだそうです。スピンって言うくらいだから回転しているのかというと、どうもそうでもないらしいんですが、まあ、回転しているとしましょう。この回転の方向と角度が磁力の元らしいです。電子自身の回転だけではなく、原子核の周りを回っているということも磁力の元になっていると言われています。
因みに地球は大きな磁石だと言われています。方位磁石を使うと北の方にN極が向くのはそのためですが、この地球の磁力も地球の自転によって生まれていると言われています。
ということで電子で磁力が発生しているので、原子核の周りを回っている電子に磁力があるんだから原子自体にも磁力がありそうですが残念ながらそうはなりません。電子の回転には右回転と左回転があって、これでN極とS極が決まっているんだそうですが、この右回転の電子と左回転の電子がペアになっちゃうことで、磁力を打ち消しあいます。
電子の数が奇数だと余っちゃって、当然磁力を持つことになりますが、そういう原子は集まって分子になることでやっぱり磁力が消えちゃいます。とまあ、こんな具合に磁力がないのが普通なんです。だけどありますよね、磁石にくっつく金属が。
磁石にくっつく金属と言えば鉄とかニッケルとかで、意外と少ないです。これらの金属の原子の場合は同じ方向に回転する電子同士がペアになったりして、磁力が消えないんだそうです。なんだけど、分子の電子の回転の方向はバラバラなんで、普通は磁力を出していないんですが、磁石を近づけることで電子の回転の方向が揃って磁石にくっつく。と、いくつかの金属が磁石にくっつくのはこういう理由だそうです。
ということで、電子の回転が磁力の正体…これが、一般的に言われている磁力の説明です。しかしモヤモヤしますよね。
電子の回転が磁力の正体だと考えられている理由…一体なんでしょうか?
電子が原子核の周りを回っていて、これで磁力が発生しているってさっき言いました。まずこれが電子自身の回転で磁力が発生している理由になっているんですが、じゃあなんで電子が原子核の周りを回っていると磁力が発生するって考えられているんでしょうか。色々調べましたが分かりませんでした。しかし、ひょっとしたら、こういう理由でそう考えられているんじゃないかな?というのは妄想してみました。
エルステッドの発見で、電流から磁力が生み出されるのは分かっています。電気が流れると、電気が流れる方向とは垂直の向きに磁力が生まれるのでした。「導線に電流が流れると、導線をとりまくように磁場が生まれる」わけです。
で、マクスウェルはここから導線を取っ払って「電場が変化すると、それを取り巻くように磁場が生まれる」としました。ここから「電子が原子核の周りを回ることで電場が変化し、磁場が発生する」って考えられるようになったんじゃないかと思うんです。
なんですが、これってどうもおかしいと感じてしまいます。だって、「電子が原子核の周りを回ることで磁力が発生する」ことを説明するのに「導線に電流が流れると、導線をとりまくように磁場が生まれる」ことをその証拠にして、逆に「導線に電流が流れると、導線をとりまくように磁場が生まれる」理由を「電子が原子核の周りを回ることで磁力が発生する」ことにしているんです。
例えばですが「水を火で熱するとお湯をになる」理由を「火が熱を発生させている」からと言ったとしましょう。で「火が熱を発生させている」証拠として「水を火で熱するとお湯をになる」ことから分かる、と説明したらどうでしょう。これでは説明になっていませんよね。
ひょっとすると私の理解不足かもしれませんが、今挙げた例と同じことを磁力の説明でしているんです。さあ、実際のところ磁力の正体とは何なんでしょうか。
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