第3話

私が覚えている一番古い記憶は、おそらく幼稚園に入った頃のこと。

動物の塗り絵ドリルのようなものをやっていたとき。

その頃から動物好きで暇があれば図鑑をみていた私。

塗り絵には猿の絵が描かれていて、身体は茶色で塗るように指示されていた。

しかし図鑑で本物の猿の写真をみていて、それに近づけたかったので、お尻を赤く塗ってお母さんに見せに行った。

すると母は「なんで赤で塗ってんの!ちゃうやろ!」と怒り出し、頭をぶたれた。


私はわんわん泣いて、ドリルを捨てた。

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