第4話 写真Ⅱ
「わかれた?」
次の日、真っ赤の暗室で先輩と僕が働いた。
「そうだよ。昨夜、尚子と話していた。結局付き合わない方がマシだと決まれた」
先輩の声が静かだ。少しでも動いたら全然聞こえないほど静かだ。僕は信じられない。
「どうして?」
「彼女がもう黒い男の人の話を聞きたくないって言った」
「昨日のフィルムの中の男の人?」
僕の手が止めた。彼に振り返った。
「ああ、実際にあの人が俺の写真だけに現らない。最近の夢でもよくみている」
「いつから?」
僕は昨夜の窓を覚えた。
「さぁ、1~2週間前からかな」
先輩が長いため息をついた。僕は彼の顔を覗き込んだ。確かに疲れたようだ。どうして今まで気づかなかっただろうか。
「どんな夢?」
「いつも同じだ。初めは日常のように見える。俺がここに来る。友達と遊ぶ。普通だ。けれど、ある授業の中に僕の後ろから目線が感じる。俺がこの目線がどこからくるか探すように後ろに振り返るけど何もない。先生の話を戻るとドアの隣にあの男の男がいる」
「変だね」
「これで驚いて近くに座っている人たちを彼が見えるか聞いてみる」
「それで?」
「何も見えない。その男の人が幽霊のように俺しか見えない」
「次はどうなる?」
「3人と確認した後に俺の前に座っている女の子に聞くように声をかける。けれど、彼女が俺に振り返ると彼だ」
「彼と?」
「黒い男の人だ」
「へー、怖いよね。次はどうなる?」
「何もない。これで起きる」
彼が肩をすくめた。
長い間、僕たちが静かに働いた。
「実際に昨日のフィルムは初めてじゃない。1ヶ月前からどんな写真を撮っても彼がいる」
先輩の声が震えていた。彼がもう限界だ。
「今日のも?」
「今日のも」
「自撮りは?」
「自撮りも」
僕はどんなように自撮りにも入られるか想像できない。先輩の全部の写真にも入った。この黒い男の人が一体なんなのわからないけど、恐ろしいものだとわかった。
その時、僕がアイディアがあった。
「ねぇ、先輩、一緒に写真撮ろうか?」
僕が自分のスマホを取り出した。先輩がスマホと僕を見た。彼の顔には恐怖しかないけど、何秒の後彼がまたため息をついた。
「いいよ」
「じゃ、いくよ」
僕は先輩の隣に立場を取って右手で写真を撮った。フィルムを守るように携帯をフラッシュなしにした。
「どう?」
先輩が不安が低めないようにスマホを僕の肩越しに見た。
僕がアルバムを開けた。そこの最新の写真を人差し指で押した。それで写真がスマホの画面を満たした。
「どこ?」
僕は速く暗い部屋を見回った。この部屋の中にこの黒い男の人がいる。先輩が僕の手からスマホを取った。
「まさか」
彼が画面に眺めながらそうささやいた。
確かに僕と先輩が写真の中にいる。けれど、僕の後ろにもう一人がいる。黒い男の人だ。
先輩に振り返った。僕もでるかどうかわからなかったけど、彼の反応を見れば殻が他の人の写真にこの黒い男の人がでられないとしんじていたみたいだ。
何か思いついた。また自分のスマホを先輩から取った。それに、注意せずに彼の写真を撮ってカメラを僕に向いてもう一度撮った。
「何やってんの?」
彼が僕の急な動きで驚いた。
スマホの画面でこの2つの新しい写真を長い間に見つめた。なるほど。
「何?」
彼が僕のスマホを覗き込みつつ、尋ねた。
僕の写真には黒い男の人がいない。彼の写真には黒い男の人は先輩の後ろに見えた。どう考えてもこの怪しい男の人が見えるか見えないか先輩に何か関係がある。
「どうして幽霊が先輩を追いかけている?」
「幽霊なんて存在しない」
「じゃ、これはどう説明する?」
そう聞きながら、先の撮った写真が写されているスマホの画面を彼に見せた。
彼は僕を真面目に見つめた。何か言いたいことあるみたいだ。
「幽霊じゃないならこの男の人が誰?」
先輩が深くため息をついた。何か秘密を僕に教える態度を取って誰か聞いているか確認した。
「この話はこの部屋から出ないよね」
「そんな大事なことなら秘密にする」
彼はまたため息を吐いた。
「ジンニ―だ」
「何?」
「ジンニ―だよ。この男の人はジンニ―だ」
「何それ?」
「日本語で一番近いのは妖精かな。ジーニーだよ」
「あの古いアニメの青い奴?」
「その感じ」
僕は改めて写真を見た。
これはジンニ―だろうか。あの某青い奴と大違う。どう見てもジーニーは3つのお願いを聞く奴しかいない。写真で人を怖がるのは可笑しくない。
「じゃ、どうしてジンニ―が先輩を追いかけている?」
「俺の最後のお願いが欲しいと思う」
「最後って――。まさか、もう2つのお願いを聞かせた」
「最初のはこの大学の入試に合格するようにお願いした」
それを聞いた僕はびっくりした。まさか、ジンニ―がもう4年間以上、先輩の後ろに追ってきた。
「2つ目は尚子だ」
「へー、尚子が先輩と付き合うことが願ったか」
「違う。昔に彼女が結構酷いガンと診断された。彼女を助けるように願った」
先輩が近い丸椅子に座った。僕ももう一つの丸椅子を探して彼の隣に座った。
「で?」
「でも、彼女の命のかわりに僕の命を取る。最後のお願いが叶えると俺が死ぬ」
「それで、ジンニ―がもう我慢できなくて先輩を写真で追いかけている?」
「その通りだ」
要するに、先輩が永遠に何も願わないなら平然に生けるはずだ。けれど、ジンニ―がもう我慢できなくて彼が願わせるように頑張っている。
だが、このジンニ―が先輩の願いを欲しいだけならどうして昨夜の窓に出た。このジンニ―が僕に何が欲しいだろうか。
それを長い間考えていた。幽霊なら本とかインターネットでよく調べるはずだ。けれど、ジンニ―のことについて何も知らない。
僕の後ろから重い圧力が感じた。嫌な予感だ。
怪談 永人れいこ @nagahitokun
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