bittersweet【『完結作品を掘り起こす!【part2】』応募作品】

猫りぼん

bittersweet

「おはよう!待った?」

「ううん!(本当は待ったけど・・・)」

百花はパステルピンクのブラウスに水色のスカートでとても女の子らしい格好だ。

それに比べて私ったら・・・

         Tシャツに青のアウターに軽いダメージのジーンズ・・・

男の子っぽいとかいう前にセンスがないんだよね・・・

百「映画って開始何時だっけ?」

「9時だよ。」

百「じゃあケントでチキン食べて時間潰そうか。」

「いいよ。」


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百「んー!おいしいね!合里は何買ったの?」

合「普通にセットよ。」

百「ラインでもチェックしようかな。」

どうしよう・・・

実は、私は百花が好きだ。

変な意味?いや、本気。

でも、百花には健翔という好きな男子がいる。

応援してあげる!と言ってしまったから・・・今辛い。

この百花との『デート』も向こうからしたらただのお出かけ。

百「おーい!聞いてる?!」

合「あ、ああごめん。どうしたの?」

百「健翔から連絡来てたの!」

合「よ、よかったね。それで、なんて来たの?」

百「『言いたいことがあるから明日校舎裏に来て』だって!

             こんなわかりやすい告白フラグある?!w」

や、やばい・・・このままじゃ気持ちが伝えられないまま終わる・・・

どうしようどうしようどうしよう!

百「あのさ・・・」

合「なに?」

百「明日、一緒に校舎裏行こ?後ろで見守ってくれればいいから。」

合「いいよ。」







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もうやだ・・・

今日も言えなかった・・・

だって引かれそうじゃん。


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百「ありがとう呼んでくれて。」

健「うん・・・そのさ・・・もうやめてくんないかな?」

百・合「え!」

やば!声聞こえたよね・・・壁に隠れてる意味ないじゃん。

健「ねえ、今の声何?」

百「え・・・?どうした?」


健「とにかく!もうストーカーは止めてよ!」


合「ス、ストーカー?!」

健「やっぱりいるじゃないか!合里。」

合「ば、ばれたか・・・」

私は壁から頭を出し、健翔達の所に行った。

百「合里・・・ごめん。健翔も・・・」

健「わかってくれればいいよ・・・」

合「ねえ・・・百。」

百「何・・・?」

合「実はね・・・百花のことがずっと好きだったの!」

言っちゃった・・・

百「え・・・・?」

健「え・・・あ、俺用事思い出したから行くわ!じゃ、じゃあな!」

百「ちょ、ちょっと!」


百「その・・・GLって意味?」

合「うん・・・引かないでね。」

百「大丈夫だよ!でも私・・・女の子は無理なんだ・・・ごめんね。」

合「いや、それが普通だよ。」

百が俯き、

私が後ろを向き教室に帰ろうとしたその時、

百「ねえ!友達ならいいよ・・・」

合「え?元々友達でしょ?」

百「・・・・そうだね。w変なこと言ってごめん。」

合「行こう。遅刻しちゃうよ。」

百が私の手を握ってきて小声でこう言った。


「これからよろしくね。」

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bittersweet【『完結作品を掘り起こす!【part2】』応募作品】 猫りぼん @nekoribonn

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