第9話 神の連絡
「で、神様、その男の子とはいつ知りあうんですか?幼稚園ですか?」
「高校生のころじゃ」
「そんな先ですか?」
アバウトな神様だ。
「でっ、きっかけは?」
「紅葉も聞いとるか?」
「隣にいますよ。・・・寝てるみたいです」
「赤ん坊は寝ないとな」
「で、手短に済ませて下さい。俺も寝ます」
「せわいないのう」
あんたが言いますか?
「実はな、その男の子はじきに海外に引っ越す」
「はい」
「そして、高校の時に、帰国する」
「帰国子女ですか?」
「そうじゃ」
どこの国だろう?
「で、お前と紅葉のクラスに転校してくる」
「双子なのに、同じクラスですか?」
「少子高齢化の影響じゃ」
いいかげんな人だ。
「で、生まれた病院が同じということで、意気投合する」
「それで、俺と紅葉と、その男の子は行動を共にするんですね」
「そうじゃ」
なんともはや・・・
「で、友達は出来るんですか?」
「その事なんじゃが・・・」
「はい」
「紅葉には、友達と仲良くするように指示を出している」
「俺は?」
「お前は、他人とは距離をおけ」
「そのこころは?」
だいたいわかる。
「人というものを、客観的にみるのじゃ」
「なして?」
「そうすれば、人類を滅ぼすという、わしの計画がわかる」
もう、驚かない。
「了解。で、次の連絡はいつですか?」
「少し先になるが、お前たちの両親が事故死する前にいれる」
「4年後ですね」
「そうじゃ。ほな」
ほなって・・・
「勇気、神様なんだって?」
「紅葉、タヌキ寝入りか?」
「うん」
神様、何が望みだ?
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