第7話 赤ちゃん
「勇気、赤ん坊らしくね」
「らしく?」
「言葉は伝わらないから、泣いて表現するしかないでしょ?」
「ごもっとも」
バカップル・・・
もとい、両親は喜んでいる。
既に名前は決められていて、紙に描かれている。
初老の男女が、入ってきた。
母になる方の、両親はすでに故人なので、父の方か・・・
「太郎、花子さん、がんばったね」
祖父母は、俺達の事を溺愛し、既に親ばかならぬ、じじばかとばばばかだ。
まあ、孫はかわいいしな。
「勇気、驚かないでね」
「何が?」
「花子の胸?」
「胸?そんなに大きいのか?」
「その逆」
「えっ?」
どういうことだ・・・
人間も哺乳類。
哺乳類は、母親の母乳で赤ちゃんを育てる。
人間も例外ではない。
「おっぽいの吸い方わからん」
「大丈夫よ。本能で出来るから」
「そう」
食事?の時間になった。
おっぱいがふたつあるのは、双子が生まれてもいいためであるが、
俺と紅葉は、それぞれの母乳を頂く事となるが・・・
「小さい」
思わずもれてしまった。
でも、泣き声としか、聞えない。
はっきりいって、Aでも大きいくらいだ。
「驚いた?」
「ああ。別の意味で」
まあ、役目をはたせばいいのだが・・・
人を外見で判断してはいけないし、決めてもいけない。
太郎父さん、少しだけ見なおした。
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