第3話 神様現る

「ワンスモア」

「人類を滅ぼすの」


しばしの沈黙が流れた・・・


「本当に?」

「うん」

「俺と君が?」

「私と君が」


また、しばしの沈黙が流れた・・・


「でも、どうして人類を?」

「人類は、地球を私物化してきたでしょ?」

「ああ、否めないな」

「それで、神様がお怒りになって」

「うん」

「私と君に、人類を滅ぼすように命じたの」


さらに、しばしの沈黙が流れた・・・


「神様はどこだ?」

「どうするの?」

「一言文句を言ってやる」


まあ、人類が滅ぶのは自業自得だろう。

それは、やむなし。

しかし、何でそれを、俺と紅葉が、転生してまでやらなければならんのだ。


「わしならここじゃ」

隣から、じいさんが顔を出した。


「あんたが、神様か?」

「いかにも、わしが神様じゃ」

絵に描いたような神様だ。


「神様とやら、人類を滅ぼすそうだな」

「ああ、いかにも」

「それはいい。でもどうして、その役目を、俺と紅葉に転生してやらせる」

神様はあきれていた。


「いちいち説明せんとわからんのか?これだから青二才は・・・」

いえ、普通わかりません。

それに青二才って・・・

仮にも神様が言う事か?


「本来なら、わしが滅ぼしてもいいのじゃが」

「ああ」

「責任追いたくない」


責任転嫁かよ!

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