真剣師事件・四
ぎょろり。
複数の殺気を感じてしまい、老人はそちらの方を見てしまう、本来なら隙を見せて相手を逃がすような愚行だ、だが、それについては今はどうでもよいのである。復讐とは完遂できてば途中の事などどうでもよい、最後には殺せばよかろうなのだ。
それより、自分の命の優先順位が殺すことよりも生きることの選択こそ彼は大切にした、その判断は正しいとも言えたが、彼の判断は後に禍根を残してしまう。
特徴的なスティレットを見て誰だか認識をした。
「あれは断罪教会の『
自分の複数の併合罪されている罪の中で『異常犯罪No.7896
断罪教会の十二宮それぞれを司る十二の天使達、白円卓、獅子座担当の
自分の孫は蟹座担当であるが、唯一堕天使として扱われ、
「そうか、断罪教会が動き始めたか」
そして、元の視線に戻すと、男は地面にクレーターを造りながら着地したが、その反動が足に来ているらしい。
「最近の若い者はだらしないのぉ」
あの真剣師だったならば。
落下中に頭を高速回転させる。
いや、もうやつは死んだ。
自分は論理的思考より直感を好む、ならば、二人を追うか、断罪教会の幹部を含んだ三人の方へ乱入するか。今、冷静になれば復讐とは殺してスッパリ終わらせるよりも、様々な苦痛を味会わせてから殺すのがベスト、自分は今は高位市民の用心棒であるため名誉高位市民ではあるため、その高位市民のコネクションを多少なり使おう、そのコネクションは小天使売りという人身売買をするモノ、鬼畜なる拷問師、変態極まる調教師、どれだろうと、彼女は絶望に陥るだろう。
「なら、乱入するか。あれは三竦みかもな、悪魔と天使が中心で、あの冥王はきっと二人とも隙あらば殺そうとするだろう、麻雀の流れを『見る』というような準傍観主義の戦闘方法だな、それだけだ、ならば、あえてここは冥王を一番最初に攻撃しよう」
そして、空中から瓦礫を反動にして冥王の元へ飛んだ彼はガンブレードを二本同時に冥王に振り落とす。
「のわっ!」
鈍く、肉が切断された。
「ちぃっ!」
『
そして、地面に着地した瞬間、彼はまずバールベリトの方へガンブレードの二丁拳銃を向けて乱射する。
バールベリトはその乱射を平然として受けながら狂気を孕んで言った。
「私めと契約されたお孫様の祖父ですか、これは人質にしたくなりますねぇっ!」
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