真剣師事件編

真剣師事件・一


真剣師とは将棋で違法な賭け事をする事である。


ヤングジャンプのハチワンダイバーが有名ではある。


脚付き将棋盤の裏側の中央部分にはへこみ(四角形のへこみの中に四角錐が埋め込まれた形状)がある。


この部分の正式名称は「音受け」であるが、俗に「血だまり」と呼ばれ、対局中に横から口を挟む第三者の人間の首を切って、引っくり返した盤を台にして首をそこに置いて血を溜めたという言い伝えがある。


実用上の目的としては、盤に駒を指したときの音が良くなるようにとも言われ、「音受け」の名前はこれに由来する。また、製造工程で盤にひびやゆがみが発生しないようにしているものであり、『日本将棋事典』(2004年)によれば、盤の内部の水分をここから外に逃がしているものである。


真剣師事件とは首を数回切ったが奇跡的に死ななかった『殺人未遂事件』であり、加害者は逮捕された、しかし、事件はよくある青少年の親殺しが失敗したと警察は処理した、警察は高位市民を庇護し、下位市民を切り捨てる残酷な制度を密かに持っている、なんと記憶操作すら公安の暗部にはあるらしい。


俺は証拠品を見つけた、同時に犯人も。



破裂音に似た何かが大きな古民家を響かせる、その大きな古民家の中では札束で扇情的な姿をした女をお尻を叩いてるという資本主義の澱みがあった。


「誰じゃ?」


「探偵だ」


俺はその犯人の前に姿を現した。

犯人は大蔵、いや大柄であり、隻眼に長い白い髪にサンタクロースのような髭を蓄えた老人だ、これが神話をモチーフにしたファンタジー作品なら北欧神話のアスガルドのオーディンと名乗る事を許されるだろう、しかし札束を持っている時点で神々しさは皆無だった、即ち、天は人の上に外道を嫌がらせのように大量生産するということだ。


「神?金か?どちらにしか仕える事は出来ない、七つの大罪の強欲の大罪マモンの話じゃ、お主は何に仕える」


「どちらでもないな」


「そうか、なら将棋を一局交えよう、さすればどちらかが分かる、大抵神に祈らざるを得なくなる、この上宮修羅印の前ではな!」


彼は証拠品である将棋盤を持ってきたが悪ぶれず、更に煽る。


「例えば、この例えばとは例えろ!と一見命令されてるように思えるが、具体的な事柄を自分が述べよという用法なんじゃが、例えば、この将棋盤をどこかへ持っていったとしても、誰もこれについて調べ終わらないぞ? それがこの国の裏の法なのだぞ?知っているか?自称探偵よ!」


「俺は元警察だ」


俺はそれを教えた。


「なんじゃ、元警察か、可哀想に」


上宮修羅印は女を思い切り殴りつけた、女はぶっ飛び、壁にめり込んだ、壁尻化だ。


「これは暴行罪、刑法にひっかかる、しかしどうだ?これをお前達は署へと引っ張れない!何故ならわしは高位市民だからなッ!!グヒョヒョヒョヒョヒョ!!」







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