美少女と家政夫
少し茶色がかかった艶のある黒髪は腰辺りまで伸びている。背は低くからず高からずと平均に見える。それでも胸は大きく見え多分そこは平均じゃないと思う。肌も白くて綺麗だ。足の黒ニーソだって少しエロく見える。
一言で言おう。美人だ。いや、可愛いのもあるのだがどっちかと言うと美人に入ると思う。
そんな女の子がリビングのドアを開けてきて何を言って良いか分からなく「お帰りなさい」っと言ったら普通に言葉を返してくれたが愕然とした顔で俺を見ていた。
その反応で俺はこの後何が起きるか予想出来て直ぐに「あ、待って!」っと声を掛けて一旦コンロの火を止めて彼女に近寄った。
近くに来たら更に綺麗だと思ってしまう容姿。
(いかん、いかん。何看取れて居るんだ。俺は)
今はそんな場合では無いと思い直ぐにそんな卑猥な考えを頭から消した。
「あの、もしかしてお父さんが言ってた家政夫さんですか?」
「うん。そうだよ。えっと、金城睦月って言います」
良かった~、お父さんからは話は聞いててくれたのか。もし、聞いてなかったら今頃通報されていたに違いない。
女の子もお父さんから聞いていた家政夫だと分かったら力が抜けた感じに床に座り込んでしまった。睦月はいきなり座り込む女の子にビックリして睦月はあたふたしだした。
「えっと、大丈夫!?」
「まぁ、うん。大丈夫だから落ち着きなさい」
女の子にそう言われ自分があたふたしてる事に気づいて、落ち着こうとして深呼吸をした。
そして、二人共落ち着いたら椅子に座り話し合いが始まった。
「えっと、金城さん………同い年なんだっけ。なら、睦月君でも良い?」
「もちろん。田辺さん」
「私は
「なら、盟さん」
「いや、まぁ、良いや。それで」
お互いの呼び方をまず決めた二人はそれから話すことも無くお互いにやることをし始めた。
盟は部屋に行ってしまい睦月はまだ料理をしてる途中だったのでそっちをやりにいった。
暫くすると制服から普段着に着替えてきた盟が降りてきた。
「おぉ、良い匂い」
「あはは。直ぐに出来るから座ってて」
だが、盟さんは我慢が出来ないのか隣に来て俺が作ってる味噌をじっっと見ていた。
「家、ヤバかったでしょ」
「え。あ、まぁ、はい」
「ふーん。何処がとか聞かないんだ」
「あ、いや! その、ごめんなさい」
いきなり訊かれて一番印象高かった部屋の汚さかと思ってしまい答えたら盟さんを怒らせたみたいで慌てて謝った。
「ふふふ! 良いの、別に本当の事だし。でも、凄いね。あんなに散らかってたのにこんなにで片付けるとか」
「そこはまぁ、家政夫ですから」
「なにそれ」
疑問げに聞かれ、自分でも何言ってんだと思うと恥ずかしくなったのか睦月は顔を赤くして顔を背けた。
それを見た盟は気を使ってそれ以上は聞かないであげた。
「仮一つって事で」
「へ? わ、分かりました」
盟は睦月から確認を取るとクスクスと可笑しそうに笑いながらソファーがある方に行った。
「あ! そう言えば、私の下着とか」
「あ、その、ごめんなさい。その、罪悪感が凄くて洗えませんでした」
「それなら良いや。そうだね。下着ぐらいは自分で洗うよ。それと睦月君信じて荷物検査はしないであげる」
「え。しないんですか? 盗んでるかもしれませんよ?」
「盗んでる人が自分からそんなこと言わないし。もし、隠し持ってたら後でどうなるか分かるよね?」
「は、はい」
盟さんは少し小悪魔みたいな笑みを見せて、それに俺はドキッとした。
出来るだけ盟さんに信じて貰うために余り怪しい行動はよそう……………
でも、盟は疑っているのかじぃ~~っと睦月を見ていて睦月は何かやった!? と思いずっと冷や汗を出していた。
☆
夕飯は時間が無かった為、今回は簡単な物で終わらせてしまった。鮭の塩焼きに味噌汁、ご飯に漬物といった感じで本当に簡単な物になって申し訳なくなった。
そして、盟はじっっとご飯を見た後に箸を使って鮭を一口、ご飯も一口でその後に味噌汁を一口飲んだ。
「うん。美味しい!」
「それは良かった」
盟に美味しいと言われホッとしてから睦月も自分の分を食べ始めた。
本当は自分は帰って食べるから良いと断った睦月だが「どうせなら一緒に食べようよ」っと言われ。睦月には盟が可愛くおねだりしてきた感じに見えて断ることが出来なかった。
「睦月君は家でも家事やってるの?」
「まぁ、そうだね」
「ねぇ、何で同い年に敬語使うの?」
「え」
いきなりそんな事を聞かれ睦月も首を傾げる。
敬語使う理由か。確かに使ってるな、俺………。何時もなら同年代でも敬語は使わないけど、盟さんにだけ使う理由か。
「多分、盟さんが年上のお姉さんって感じがするかですかね?」
「歳上のお姉さんって。何? 歳魔に見えるってこと?」
「あ、いえ! その、何て言うか盟さんが綺麗だから、どうしても歳上って感じがして!」
慌てて弁明して誤解を解こうとした。盟さんは下向いてしまって更に怒らせてしまったようだ。
「あの、えっと、盟さんが自分にとって印象的に残る美人で、本当に綺麗だと思ったんです。ですから、その、綺麗なんです」
もう、綺麗しか言ってなく何も弁明が出来てなかった。それから何とか機嫌を直して貰おうとして試行錯誤したが盟さんが顔を上げることなかった。
そして、俺が困り果ててるといきなり盟さんが可笑しそうに笑いだした。俺はそれに呆気をとられ笑う盟さんを見てるしかなかった。
「あー、落ち込む睦月君見てたらおかしくなってきた!」
「な!………」
悪趣味な………。盟さんは見た目に反して結構悪い人の様だ……………
「あ、ごめんごめん! でも、その、余り綺麗って連呼するのも止めてね? こっちも恥ずかしくなるから」
「それは、その、ほんとにごめんなさい」
睦月は謝るは謝ったが照れている盟に看取れていた。
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