傷心の主人公が抱える問題は、単に手が動かないというだけではないだろう。弟を気遣い、恐らくは自責の念にもかられていたに違いない。 そんな彼女の胸中を、少々乱雑に近づきつつも無事汲み取った一人と一羽は大手柄だ。最後の下りが燦然と輝く。