42プトラ 第二形態

「ダシダシダシ! これがボスの、本来あるべき姿ダッシー! さあ、『全人類プトラ化計画』の為に、プトラ神よ! 最初で最後の争いを許してくれダッシー!」


 ダッシーオネェは、両手を大きく上に掲げ、プトラ神とか言う、訳の分からない神に向かって何かを誓っている。


 そんな神、てたまるか。


「プトラの戦士よ! その二人を倒すダッシー!」


「「「プトラァァァ!!!!」」」


 スクラムを組んだ亜房と、オネェ二人は、例の如く叫んだ。


 この怪物を、亜房第二形態と名付けよう。


 亜房第二形態は、物凄いスピードで俺らに接近して来た。


 三人の呼吸は、完全に一致しており、物凄いスピードだ。『プトラ融合』と言うだけある。


「リンゴ……! 一旦、逃げるぞ……!」


「うん……!」


 ここは、『レオパレス21』じゃない為、壁を破壊することも不可能だ。正規ルートでしっかり逃げ、一度、態勢を立て直す必要がありそうだ。


「逃すなダッシー!」


「「「プトラァァァ!!!!」」」


 なんと、亜房第二形態は、俺らの頭上を飛び越えて、先回りして来た。入り口を塞がれる。


「やってしまうダッシー!」


 くそっ、絶体絶命だ……!


 何か打つ手は無いのか!?


 俺は、頭をフル回転させ、研究室の中を見回した。何かある筈だ。この変態共を打ち砕く術が。


 テーブルの上には、トランプが散らばっている。しかし、トランプで戦うなんて、『ハンターハンター』の『ヒソカ』じゃないんだ。


 ナツなら、トランプで戦おうとするかもしれないが……。


 もう、お死枚しまいだ……。


 半分諦めかけていた時、部屋の隅の棚に、大きな銃のような物を発見した。


 しかも、ただの銃ではない。


『Hλ』と書かれていた。


 これだ……!


 恐らく、あれが噂の『Hλ光線銃』……!


 プトラ化した亜房第二形態には、絶大なダメージを与えられる筈だ。

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