33プトラ ネズミ
「先ずボクは、『プトラ菌』を培養して、それをネズミに感染させてみた。すると驚いたことに、『プトラ菌』に感染したネズミは、段々と『ハムナプトラ』に対して、多大なる興味を示すようになった。ハハッ! 僕は興奮したよ! そして遂には、ネズミが、『チュー』ではなく、『プトー』と鳴き出したんだ!」
ネズミが『ハムナプトラ』に対して、興味を示すようになっただと? まさか、じゃあ……世の中の人間も……。
「そろそろ分かって来たようだね……。今、君ら以外の人間は、『プトラ菌』によって完全に支配されている。ボクは歓喜した! これを扱えれることが出来れば、この退屈な世界を終わらすことができるんだ! 『ハムナプトラ』の操り人形になれるのなら、これほどまで、幸せな
そうか……。
これは、完全なる生物兵器テロだった訳か。
「さすが、
「いや、それは地道に上空から、『プトラ菌』をばら撒いてくれたダッシー達の協力があってからこそだよ。」
「いやん、照れるダッシー!」
最近、やけにヘリコプターが空を飛んでいると思ったが、まさかアレから『プトラ菌』をばら撒いていたとでも言うことか?
なんてことをしやがった……!
「でも大体、なんで俺らのお陰で計画は成功したって言えるんだ!? それに、どうして俺らだけ『プトラ菌』に感染していないんだ!?」
「だから、君らが『プトラキラー細胞』を持っているからだよ。恐らく、仮説ではあるが、毎日『ハムナプトラ』を観ていた結城 リンゴの体には、自然と『プトラ菌』への抗体を創り出す細胞が、出来上がっていたんだ。そして、結城 リンゴに頻繁に接触する、有江 ダンゴにも抗体が生まれた。だから、君ら二人だけは、正常でいられる。」
「ちょっと待て! じゃあ、何でお前やオネェ達も正常でいられるんだ!? お前らも、『プトラキラー細胞』を持っているのかよ!?」
これが一番の疑問だった。
何故、誰もが『プトラ菌』に感染する中で、コイツらだけは都合よく正常でいられるんだ?
「『プトラ菌』には、もう一つ弱点が存在したんだ。それが、『ハムナプトラムダ』の波長さ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます