第7話
「大丈夫?桜庭くん」
「…ああ、委員長か。大丈夫だよ、もう慣れた」
俺は前から話しかけて来るクラスメイトに返事をした。いつも話しかけてくれる委員長だ。
「今日も、噂されてるね」
「毎日だからな、流石に慣れるさ」
…これは、嘘だ。俺自身真央と俺が似てないのはもうわかっている。だけど、やはり他人に言われるのはいい気分はしない。
「まあ、あんまり気にしないほうがいいよ。真央ちゃんは真央ちゃん、桜庭くんは桜庭くんでしょう?」
「ありがとな、委員長」
委員長は唯一俺を俺として見てくれる。それはとても嬉しいのだ。
「朝のホームルーム始めるぞー」
「じゃあ、戻るね」
「ああ、またな」
委員長は自分の席へと戻っていった。ここからまた俺の長い1日が始まるのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます