第7話

「大丈夫?桜庭くん」

「…ああ、委員長か。大丈夫だよ、もう慣れた」

俺は前から話しかけて来るクラスメイトに返事をした。いつも話しかけてくれる委員長だ。

「今日も、噂されてるね」

「毎日だからな、流石に慣れるさ」

…これは、嘘だ。俺自身真央と俺が似てないのはもうわかっている。だけど、やはり他人に言われるのはいい気分はしない。

「まあ、あんまり気にしないほうがいいよ。真央ちゃんは真央ちゃん、桜庭くんは桜庭くんでしょう?」

「ありがとな、委員長」

委員長は唯一俺を俺として見てくれる。それはとても嬉しいのだ。

「朝のホームルーム始めるぞー」

「じゃあ、戻るね」

「ああ、またな」

委員長は自分の席へと戻っていった。ここからまた俺の長い1日が始まるのだ。

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