第2話

「すまん、智。大谷、いつものところで。」運転手と話している男は大体30代後半に見える。金正仇のような人民服と坊主頭の組み合わせ、待って、あれはアイラインか?ってのくせに、微妙にイケメンと思う。一言で、センスのない美男だ。


でも、このような若者は店主、と数分前の私はさすがに想像できなかった。

って、どうして私も連れられて行くの?


「すみませんね、秀樹君、初バイトなのに。私の能力不足でこれ以上の人員を補充できないなんって、本当にすみません!」正面の近距離から見て、なんか錦戸亮の感じ、アイラインを無視するなら。


「えっ?別に一人暮らししていますから……」このような店主に頼まれて、帰る気もどんどんなくなった。時々、男の責任感も面倒なことだ。

グーグル地図によって、今は名神高速に沿って、約18分後大谷駅に到着。


しかしあの女、職場同士なのに、同じ使命のためこのタクシーに一緒にいるのに、空気を読まず、さっきからずっと窓の外を見ながら冷笑している。なにそれ?嫉妬?私新人のくせに、まさかこんな急速で店主の信頼をもらったから?

ケーキを吐き出してくれ!


「あ~、自己紹介はまだしてないですね。ふくしょう、うるうと申します。閏年に生まれて、この字を与えられました。別に下の名前で呼んでも構いませんよ。」


「えっと、うるうさん、あの、あの、ちょっと、狭いです。」確かに一列に座っているけど、三人の中に肥満体型はいないと思う……


「やから言ったでしょう、ワイが前の席に座りって。」


「助手席に座りたいなら、みんなの料金を払ってください。これは原則です。」


「你!……」なるほど、林もこんな表情ができるじゃん。


「ここは日本、日本語で喋って欲しいです。」おおおぉぉ、この調子!やるね、ボス。


「まぁいい。さて、今回はいくらもらえる?」さすが私より上位のムードスイッチマスター、一流の変面芸能人。


「他人の不幸の上に自分の幸福を築くことはしないでください。」どうしたの?ボス、泣きそうの顔をしている。なんか私の目も砂が入ったようだ


「えっと、どこかの患者は待っていますか?」この問題を出しちゃった。「そもそも、病院に行きませんか?」


「ほう、福先生は医者さんの兼職もしているの?偉いね。」


「ニックネームは仕事中使用禁止。」ボスは彼女の方向に睨みつけながら、説明し始めた。「あのね、秀樹君、患者ではなく、逝者です。家族の望みに従って、旧暦最終日の前に伝統儀式を行いと伝われました。拙者の義館で。」


「店主の『義館』?」


「義荘、斎場、つまり葬儀館や、しかもこの時期は一番大変。まったく、デッドラインのん?その後本当に昇天できないの?わざわざここに来たくせに、まだ祖先のそばに戻りたいの?チッ、人に迷惑をかけるなよ!」林、まるで火山爆発。私はその恐ろしさに威嚇されて、発言するための勇気も失った。


「はいはい、お疲れ様でした、今まで努力して頑張って来た可愛い林さん!」なんか雰囲気が変わって、逆に林は店主になったか。


沈黙の中で、義館の前に到着した。

…………


…………


って、これは普通の一戸建てじゃん!しかも、貧乏くさい以外に使える形容詞はないと思う。『中華義』何それ?中国人同士の義理?『館』のネオン管をさっさと修理しろよ。でも、こんなところに出張して来れる修理工はいるかな。荒地と森林しかないし。


「じゃあね、智、また明日。」知人か?あの運転手。


「貴さま、また金を払わないつもりか?!明日は来ないぞ!」


経済問題が解決された後、私たちようやく館内に入った。


外見と違い、館内は確かにちゃんと改装を経歴した。玄関の敷居から奥の庭まで、エアコン以外、生活の気配は一切消されて、寂しい感じがどんどん出てくる。


庭に、棺の前に親族と友人が集まっている。うるう先生の解説によって、逝者の親族であり、同輩以下の人は全員白を基調として、布製の喪服、帽子と靴を着用する。服と言っても、実はバスローブみたいなものであり、和装の喪服と全然違う。しかし、帽子の式で、長幼の序は区別できる。残念だが、今回の死者は相当若いので……一体何種類の帽子があるかな?


ところで、三国時代、曹操の影響で、葬儀と関係ある真っ白な冠は一度名士たちの中にファッションになったが、その後すぐ新しい政権に災厄の象徴として禁止された。「塚の前にディスコするな!」みたいな感じだ。


それ以外の人の服装は定着されてないが、互いに心が通じ合って、スーツに限らず、基本的に黒い服を着ている。


たまに空気が読めないやつもいる。例えば、今庭の一隅にいるあの黒ハンチング白スーツのやつ。まるで無関係のように、壁に寄りかかって目を細めっている。


「では、さっさと私たちも着替えするわ。これ、どうぞ、そのまま着用したほうがいいと思います。結構寒いと感じていますから。」うるう先生は二セットの喪服をこっちにくれた。


「えぇぇぇぇ?」


「まぁ確かに気持ち悪いけど、すぐ慣れるよ。」刹那、ある経験者の変身もう終わった。「お前、速く。」


「へーー、ええじゃん。」次の瞬間、私は彼女圧倒的な力に連れられて、棺の方向に土下座させて、そして、あの連中と仲間になった。


「うぅぅぅんうぅうううぅぅんうぅぅぅんうう」こいつ、まさかワニのように、泣きし始めた。っえ?ウソ、それは涙?


「ありうんうんぅ、がとうんん!わありがああぁぁ、とううううん!」この人、奥さんか?さっきからずっと死者の左手を引いている。腕を断っちゃったらどうする?


「うっ、うぅっ、うぅっ、うっ」これ、ちょっと難しいな……ところで、この目薬は誰が私にくれた???


でも、本当に無理だ!まったく無関係な人なのに、一体どうしてそこまでするの?


いつの間に、あの細長い目野郎も我々の仲間に入った。着替えもしていないくせに。しかも、あいつは只今、死体の右手を撫でっている。信じられない、変態か???


どんどん人の数が減っていって、最後残したのは通夜の人だ。もちろん、私も林もまだここにいる。徹夜の運命か……寒いな…...

って、二人しかいないじゃん!


 「あの、林さん、うるう先生は来ないの?」ちょっとした不安な気持ちがあって、体の調子もよくない。


「あいつ?チッ、来ないよ。お客さまたちのそばに死んだ。」


「林さんは寒くないの?確かに中にはTシャツだけを着てるね」そして次の瞬間、奇跡があって、バスローブが漆黒の空から飛んできた。


「そんなキモイ服はいらない。ところで、目薬、返せ。」林はじっと常夜灯を注目している。まるで随時消えそうになる。


「ああ、それは林さんの目薬や!」


「しゅっ、話してもいいが、静かに。」気のせいか、林さんから、なんか光線が放射している。常夜灯より明るい。


…………


「知ってるか、長明灯は常に帰郷の遊子のために、道を照らしてるが。」林さ突然の発言に驚いた。


「それはもちろん。」これぐらいの常識、簡単なもんや。


「それは嘘です。」


「…………」


「だだの無知蒙昧で、死亡に対す恐怖で、意味のない習慣で、誰かがそれを消そうとしたら、すぐ狂人として拘禁される。」


「…………」


「狂人が狂人になるのは、彼が真実を知っているという点ではなく。」


「…………」こいつヤバイな、そんなに魯迅が好きなの?


「狂人が人々のために、人々の敵になった。」


「それで、林さんはろうそくを消そうとしたいの?」


マジで?この女、本当に今は常夜灯の方向に接近している。


「やめてやめてやめて!林様、頼む、ご馳走してあげるから!」


「あ、そうなの?ありがとう!ハハハ!」この女、またいやらしい顔をし始めた。


こいつ、わざわざなの?!!!






そして、次の瞬間、


ろうそく、消えた。



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