第4話 知りたくなかったこと

ゴミを出す日を知った。

包丁がうまく使えるようになった。

洗濯機に入れる洗剤の量を覚えた。

靴は脱いだらそろえるもの。

ネクタイとシャツの合わせ方を調べた。

ついでに、ネクタイの結び方も。

そうそう、掃除がプロ級になった。

少しずつ少しずつ覚えてきたこと。

覚えようとしなくても覚えざるを得ないこと。

もう一つ。

人を愛するということが、どんなに苦しいことか分かるようになった。

キミがこの世界からいなくなったあの日から。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る