〇〇代、最後の日

〇〇代、最後の日……、そんな特別な日は、どんなに長生きの人でも10回しかやってこない。

そういう日を迎える度に、死が近づいたなぁと実感する。


もう、残りの人生を生きる意味は無い……。


目を背けていても、無念の死を再確認させられる。

だから、大量の薬を飲んで、精神崩壊を止めるしかない。


一番、苦しかったのは、20代最後の日かな?

家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで、その日を迎えたからね。

外見を手術で整形して、性格を薬で整形して、あれほど出たトコ勝負を繰り返してもどうにもならなかったのだから、私に落ち度は無い……。

ただ、無念と悔しさで、どうにもならなくなった。

その日は、人生が崩壊する数年前だった。


私の存在は、そもそも、何だったのだろう……。


この世に生まれて、生涯、誰とも出会えない。

そんな人生なら、初めからいらなかった。

出会いどころか、デート経験も、セックス経験もなく終わるとはね。

会話の相手とメールの相手すらいない。

よくこの歳まで、人殺しもせず、自殺もせずに生きられたなぁと思う。

今さら、〇〇代の10年を振り返っても、何の意味も無い。

もう、人生に疲れ果てた……。


あっという間に終わったわ……、人生……。

何もできずに……。

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