百回記念② ドキッ!?女だらけの温泉旅行
【作者前書き】
今回は百回記念第二弾です。
前回は男性側でしたが、今回は女性側です。
よくありますね?
アニメとかでのサービス回、水着回とか言うの。
今回はそれをドラゴンフライでやっちゃいます。
女性陣は何と温泉一泊二日のご招待を受けます。
さあ果たしてどうなる事やら……
では今回も前回と同様に会話劇形式でお届けします。
楽しんで頂けたら幸いです。
でははじまりはじまり~
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凛子「ここね……」
カンナ「着いたっ?」
グース【ええ、そのようですね】
カンナ「ねーママー?
今日は何で温泉なのー?」
凛子「ドラゴンフライが百回を迎えたから感謝の気持ちを込めてだって」
カンナ「ふーん。
よくわかんないっ」
グース【どうやらここが母屋のようです】
凛子、カンナ、グースの三人はとある県の山間にある旅館に辿り着いた。
カンナ「何て名前だろ……
ムムム……
ママー、読めないー。
上の看板に何て書いてあるのー?」
凛子「これはね
でも三文字とも旧字体なんて歴史のある旅館なのね」
グース【では中に入りましょう】
凛子「ええ」
カンナ「わーいっ」
グース。
旅館到着。
キャラ参照話
本編八~十七話、三十九~四十三話。特別編。閑話第二章。
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ルンル【ねぇーん。
まだ着かないのうん。
アタシもう歩き疲れちゃったわん】
着いたわよ、ここ。
ルンル【ここねぇん。
パンフレットにも乗ってたわん。
ここの温泉って美肌効果があるんだって。
ねぇねぇここでお肌プリップリにしちゃって竜司ちゃんに抱かれてきなさいよ】
何でここで竜司の名前が出んのよっ!」
たまにはって思ってきてみたけどえらい山の中にあるんだな。
って
何を言ってんのよっ!?」
処女がもてはやされるのは成人までだよ。
使わずに置いとくとアソコに蜘蛛の巣張っちまうぜ。
ケケケ」
ママ……
下品過ぎる……
さあ……
中に入りましょ」
ルンル【あら?
この子ったら出だしから何凹んでるのかしら?】
ルンル。
旅館到着。
キャラ参照話
本編十七~二十九話。七十三~八十一話。特別編。
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ヒビキ「おっここだねっ!
着いた着いたっ!
大丈夫かーっ!
ついて来てるかーっ!」
はぁっ……
大……
丈……
夫……
です……はぁ」
ヒビキ「だからアタシがおんぶしてやろうかって言ったのに」
大丈夫だってっ……!
はぁ……言ってるでしょっ!
来年は六年生になるんっ!
ですからっ!
おんぶなんてっ!
子供じゃないんっ!
ですからぁっ!」
バタン
ヒビキ「
何も倒れるまで頑張らなくても良いんじゃないのかいっ?
でも
ほら
もう着いたよ」
(
旅館到着。
キャラ参照話
本編三十~四十三話。特別編。
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(母屋の前で見上げる
でいいのかな……?
何だか歴史を感じる建物ね……
私今日来て良かったのかな……
竜河岸とかじゃないんだけど……
とりあえず入ろっかな?」
旅館到着
キャラ参照話
本編四十五~六十話。特別編。
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はぁ……
ここで……
しょうか……」
って言うか大丈夫?
ちょっとスミスッ!
おぶってくれるのはいいけど揺らさないでよっ!
手紙が読めないじゃないっ!」
スミス【はるはるっ!
すみませぬっ……!
ハァハァ……
はるはるのおっぱいが背中に……
何と言う役得……
つるぺたは正義ッ!
かわいいは正義ッ……!
ハァハァ】
はあはあ……
大……
丈夫です……
私……
運動は苦手で……」
貴方、不相応なデカいもの二つもぶら下げてるからドン臭いのよ。
ハッ!
一体何を喰ったらそんなにもデカくなんのよっ!」
ビターンッ!
おっぱい叩かないで下さ~い……」
おもしろいっ!
おもしろいわぁっ!
ねぇ
コレ面白いわよぉっ!
すっごい揺れるわぁっ!
揺れるわよぉっ!」
スミス、ここみたいだからもう降ろして」
スミス【ぷにふにぷにふに……
ってええっ!?
もうっ!?】
ぴたーんぴたーん
ってうわっ凄っ!
揺れてるわ……」
ぴたーんぴたーん
キャハハハハッ!」
形が崩れますぅ~」
今何カップが言ったら止めてあげるわぁ」
アンタ私の何倍上を歩いているのよっ!
何?
アンタから見たらC以下は地上を這う虫扱いっ!?
天上人気取りっ!?
いや……天乳人ねぇっ!
もう許さないっ!
もっと叩いてやるわっ!」
ここでしょ?
神龍舘」
スミス。
旅館到着。
キャラ参照話
本編六十一~七十七話。
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ここねっ!
ねぇねぇっ!
ここでしょマス枝さんっ!?
私達が今日泊まる旅館ってっ!」
マス枝「ええ確か
って
でも温泉レポの仕事が来たら……
このはしゃぎっぷりはアリかも知れないわね……」
ようやく着いたわ。
よいしょっと……」
ドサドサ
マス枝「
三人分の荷物重かったでしょ?」
私、吸血鬼ですんで。
隊でも身体能力は一番高いんですよ」
はやくーっ!
こっちこっちーっ!」
マス枝「では行きましょうか
安藤マス枝。
旅館到着
キャラ参照話
本編八十七話~
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(旅館 母屋)
中も何か……
歴史を感じるわね……
わっ!
見て見てっ!
何か下に動物の死体があるわっ!」
マス枝「これは死体じゃないわよ。
多分近くの猟師さんが召し取った熊の毛皮ね」
(いらっしゃいませーご予約のお客様でしょうか?)
マス枝「はい、予約名はドラゴンフライメンバーで」
(はいはい。
ドラゴンフライメンバーさんですね。
お連れ様はもう到着してますよ。
まずは昼食を広間にご用意してます。
こちらへどうぞ)
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(大広間)
ガラッ
凛子「いらっしゃい。
お疲れさまでした。
あら……もしかして」
マス枝「初めまして。
貴方が
私は安藤マス恵。
クレハのマネージャーをやっております」
(名刺を差し出すマス枝)
凛子「これはご丁寧に……
やっぱり。
もしかして貴方クレハ?」
凛子「ウチの娘が大ファンなのよ。
良かったらお話してくれないかしら?」
どこかしら?
その子」
凛子「今呼びます。
カンナーッ!」
(
カンナ「なあに?
マ……
えっ……?」
(カンナの方を向いて軽く手を振りにっこり微笑む
カンナ「まさか……
クレハ……?」
クレハよ。
名前教えてくれる?」
カンナ「あっ……
あうう……
あっ……
あのっ……」
顔も物凄く赤いですよ」
カンナ「だってっ……
ゴショゴショ……
クレハだよ?
あのクレハッ……!
ゴショゴショ」
誰ですそれ。
私知りませんよ……
ゴニョゴニョ」
カンナ「えーっ!
TVとかで出てるじゃんっ!」
すいません……
しゅん……」
名前……」
凛子「ホラ……
カンナ、頑張って……」
カンナ「あぁっ!
ごめんなさいっ!
あの……
モジモジ……
十歳ですっ!
あの……
クレハさんの大ファンですっ!」
いつも応援ありがとう。
よろしくっ」
カンナ「ハイッ……!
キャーーッ!
どうしようっ!
クレハと握手しちゃったっ!」
凛子「良かったわねカンナ。
さあさあ
そろそろ始めましょう」
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自己紹介(最初の挨拶)
凛子「はいそれでは今日は
昼食&自己紹介の司会を務めさせて頂くのは私
グース「私、グースでお送りします」
凛子「勿論堅苦しく仕切るつもりはありません。
あくまでも私は自己紹介の仕切りとと乾杯の音頭だけです。
じゃあグース……お願い」
グース「では皆さん、グラスをお持ち下さい」
ヒビキ「やっぱりこれがなくっちゃあねえ。
ヘヘヘ」
凛子「では皆さん……カンパーイッ!」
一同「かんぱーいっ!」
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(自己紹介と昼食)
料理:ジビエ肉の小鍋。
山菜の天ぷら。
コゴミの胡麻和え。
わけぎと油揚げのぬた和え。
御飯。
具沢山の味噌汁。
ビール。
ジュース。
凛子「では皆さん。
自己紹介の時はマイクを回していきますのでよろしくお願いします。
ではまず私から……
名前は
歳は……三十九歳。
職業は町医者をしています。
どうぞよろしく。
ハイ次はカンナよ」
カンナ「ねーねーママー。
何を言ったら良いのー?」
凛子「自己紹介をするのよ」
カンナ「ふうん。
じゃー……
名前は
十歳です。
小学四年生です。
たつがしです。
よろしくおねがいしますっ!」
凛子「フフフ。
はい良く出来ました。
さっ次はグースにマイクを回してね」
カンナ「ハイッグースッ!」
グース「ありがとうございます。
私の名前はマザーグース。
マザーの衆の近衛の一で御座います。
聖竜です。
どうぞよろしくお願いします。
はい次は
はい、えーと……
名前は
年齢は十五歳。
中学生です。
よろしく。
次はルンルね」
ルンル【あらん次はアタシ?
モグモグ……
名前はルンルッ!
雷竜よぉんっ!】
久しぶりっ!」
ご無沙汰してます。
えーと……スミスだっけ。
久しぶりね」
スミス「おお、これは
お久しゅう御座いますぞ」
ルンル、次はママに回して」
ちょっと
(
お前、あのブリッブリの服着たババアと知り合いなのか……?
ゴニョゴニョ」
ちょっとっ!
ママっ!
そんな失礼な事言わないでよっ!
名古屋でお世話になったのよっ……!
って言うかママ、良く解ったわね。
ってあのバアア、アタシより年上かよ……」
凛子「あのー……
自己紹介を進めて頂けないでしょうか……」
次はアタシだなっ。
名前は
三十九歳。
よろしくなっ!」
カンナ「へーっ!
お姉ちゃんのママ、学者さんなんだーっ!
すっごーいっ!」
ヘヘン、もっと私を誉めやがれっ!」
ママってば業界じゃ“暴君考古学者”で有名なんだから」
カンナ「ぼーくんこーこがくしゃ?」
自分が怪しいと思ってる場所なら許可も取らずにどんどん掘っちゃうんだから」
カンナ「うわぁ……」
テメー何も知らない少女に何言ってんだっ。
最近じゃちゃんと許可を取ってから掘る様にしてるよ」
前、ウチに抗議文が来てたんだから」
カンナ「おねーちゃんのママ……
ちゃんと言ってから掘った方が良いと思うよ……」
だから言ったでしょ?
最近はちゃんと許可を取ってるって……
ホラァッ。
ヘンな空気になっちゃったじゃんか。
ホラホラ次ッ!」
名前は
十一歳……
小学五年生です……
そしてっ!
天才美少女っ!
竜河岸です……」
ヒビキ「いよっ!
日本一ーーっ!」
あれ?」
(一同ノーコメント。若干引いてる様な空気がそこはかとなく漂う)
みんな無言なのはどういう事ですかっ?
やはり私はブチャイクなんですかっ!?」
ヒビキ「いーやっ!
アタシから見ると
皆が黙っているのは当然の事だからさっ!
それで当たり前の事だから誰も声を上げないのさっ?」
ヒビキ「だから
それで良いじゃないか。
オッ次はアタシだねッ!
アタシの名前はヒビキ。
本名はヒルメイダス・ビ・キールムット。
王の衆で白の王だよっ!
時々
アンタ、ヒビキとか言ったね。
王の衆って事は
さっきのグースもそうだろ?
一所に
ヒビキ「そんな事アタシャ知らないよっ!
作者にでも聞いとくれっ!
所でアンタ……
確か
雰囲気からしてイケる口なんだろ?」
(ヒビキが手でお猪口を呑む仕草をする)
なんたって
じゃあ……」
ヒビキ「やるかっ!
呑み比べっ!」
程ほどにね……」
ヒビキ「わかってるってー
おっ次の人、自己紹介しなっ」
この小鍋美味しい……
あ、次は私ですね。
えーと、名前は
十四歳で中学生です。
私竜河岸とかでも何でもない只の一般人なんですが……
お呼ばれされてもよかったんでしょうか……」
凛子「もちろん良いわよ。
手紙にも書いてあったし。
“
何で呼ばれたんだろ……?
ハイ、じゃあ次の人」
名前は
年齢は永遠の十二歳ッ!
職業はアイドルやってまーすっ!
夢はぁー……
武道館で単独ライブをやる事でーすっ!
よろしくっ!」
貴方もアイドルやってるのね。
グーゼン……で良かったのかしら?
マス枝さん」
マス枝「ええ合ってるわよ。
貴方とは今の段階で差がついているわ……
っでもっファンの熱は負けないんだからッ!」
スミス「うおおおおーッ!
はるはるーっ!
拙僧達がついておりますぞーっ!」
杏奈「ハッ……
アンタは
ボソッ」
コラッ!
杏奈ッ!
シィーッ!
シィーッ!」
杏奈「ハッ……
まぁいいわ」
あービックリした……
ハイッ次はスミスよっ」
スミス「おー。
はるはる、これはかたじけない。
えー。
拙者の名はスミス。
本名は……ゲフンッ失礼。
スーダン・ミゼット・スイフトと申す者。
武竜でござる」
カンナ「ブリュー?」
グース「武竜?」
ヒビキ」
ヒビキ「いや……聞いた事無いねぇ。
アンタも知らないのかい?
グース」
グース「ええ。
おそらく
ヒビキ「あー
突然生まれるって言う
変わり種竜種だったっけ?
んでスミスだっけ?
アンタ何が出来るんだい?」
スミス「ムッフッフッフ。
皆々様方。
拙者に興味津々のご様子……
ではお見せしましょうっ!」
酒の肴にはちょうどいい」
スミス「御意。
では少々前失礼……
ムムム……」
ゴン
(手をかざしたスミスの手から片手剣が現れ、床に落ちる)
何か出てきたぞ……
どれどれ……
剣だね……
イタッ。
これマジもんだわ」
スミス「如何ですかな?
拙者の能力は武器生成でござる。
御望みとあればいくらでも……」
スミス「武器でお困りの際は
いつでもお声をかけて下されムッフッフ。
ハイでは次の方どうぞ」
杏奈「あ……
次はアタシ……?
名前は
歳は十八歳……
好きなものは竜司……
はぁ……
何でアタシここにいるんだろ……?
ここに竜司が居たら……
居てさえくれたらっ!
物凄く楽しい旅行になったのに……」
カンナ「へーっ
杏奈おねーちゃん。
竜司にーちゃんの事スキなのー?」
杏奈「フフッ。
それは好きなんて次元の話では無いわっ!
竜司は私の未来の殿方っ!
それは必然っ!
必定っ!
運命によって定められてることなのよぉぉぉぉっ!」
杏奈「あらぁっ!
随分久しぶりじゃないのっ!
このクソ女ッ……!
クンクン……
匂うわァっ!
処女の匂いィィィィッ!
その様子じゃ
まだ竜司に抱かれていないみたいね……」
そんな事貴方に関係無いでしょッ!
私がいるうちは貴方になんか、絶対竜司は渡さないんだからっ!」
カンナ「アワワワ……
オロオロ……」
こっちに来ときな。
モテない色ボケ女が、二人でやっかみ合ってるだけだから。
ケケケ」
杏奈「カッ!
娘も娘なら親も親ねぇっ!」
まーアタシの見立てでは
娘の方が一歩リードって所だけどなっ」
杏奈「カッ!
どこがよっ!
私のどこがっ!
そのクソ女に劣ってるって言うのっ!?」
アンタ竜司君がどういう性格の男か把握してるのかい?
アンタみたいに相手の気持ちを考えずに自分の気持ちばっかり病的に押し付ける奴の事
何て言うか知ってっか……?
ヤンデレって言うんだぜケケケ」
杏奈「ヤン……
カッ!
もう許さないわァァッ!
私に対する数々の侮辱ッ!
ぶっ飛ばすッ!
ぶっ飛ばしてッ!
私の足元に屈服させてやるわ……
凛子「あの……ちょっと……
せっかくの楽しい旅行なのに揉め事は……」
こういう手合いはいっぺん解らせないと
目、覚めないからな。
ルンルーちょっとこっち来い」
ルンル【なあにん。
杏奈「キエエエエエエェェェェェェッ!
死ねェェェェェェェェェッ!」
(杏奈は
ドッゴォォォンッッ!
同性を殴る時は必ず顔面を狙う~。
だけどまだまだ
よっと……
フッ!」
ズンッッ!
(顔に突き刺さった杏奈の拳を捻り上げ無造作に少し上げ、腹めがけて思い切り拳を打ち下ろす
杏奈「キャァァッ!
オゴッ……」
意識断ち切るつもりで殴ったのにまだ意識があるなんてね。
大したもんだ。
でもまー見た所、何でか知らないがアンタの竜は居ないようだし残留魔力ももう尽きただろう。
自分の席に戻っておとなしくしてな。
ヤンデレちゃんケケケ」
杏奈「クッ……
シスさえここに居れば……
ブツブツブツ呪呪呪呪呪……」
こっちみてブツブツ言ってるぞ」
ヒビキ「
一仕事お疲れさんっ!
まー一杯やっとくれよっ。
……トクトク……
しかしなかなかやるねぇ」
まあもう現役じゃないけどねぇ……
って次の自己紹介誰だ?」
名前は
歳は十七歳……
漫画家志望です……
えと……
私も竜河岸とかじゃ無く……
一同(竜除く)「おぉーっ」
何ですかぁっ……?」
カンナ「おねーちゃん、すっごーい!
おっぱい大きいーっ!」
凛子「確かに……
スタイルには自信あったけどこれは……」
私もこれぐらいになれるでしょうか……」
私もこれぐらい欲しい……」
ルンル【だからキャベツ喰いなさいキャベツ】
ゲヘヘ。
んで
具体的にサイズはいくつなんだい?」
またそれですか……
Gです……」
一同(竜除く)「おぉーっ!」
そんな良いものじゃないですよっ……
肩も凝るし……
目線も気になるし……」
どんな漫画を描くんですか?」
それはっ…………
BLを……
ゴニョゴニョ」
ビーエルって何ですか?」
それはっ……
あのっ……」
要するにホモ漫画だ」
ホ……」
凛子「ちょっと
カンナや
じゃあ自己紹介先に進めっか」
えーと……
名前は
歳は……
えーと……何歳だっけ?
マス枝さんっ」
マス枝「十五歳でしょ」
十五歳っ!
竜の時の名前はアルビノッ!
今アイドルやってますッ!
よろしくっ!
来週には新曲“紡がれる糸”が出ます。
ミディアムバラードですっ。
あと最近は女優業も始めてます。
日曜八時のドラマ“サイコパスシリアル”にも出演してます。
宜しくお願いしますっ!」
カンナ「クレハちゃーんっ!」
聞いてみようかな?」
竜でアイドルやってるって
変わり者だったっけ?」
その方が見た目にもインパクトあるだろうに」
マス枝「それは
トップアイドルだからです」
というかアンタは?」
マス枝「申し遅れました。
私は安藤マス枝。
年齢は三十四歳。
今回は
それじゃアイドル以外なら良いって事かい?」
マス枝「ええ。
昨今では竜が出るドラマ等も増えてます。
俳優としてやっていくなら
竜の姿でもアリだわ。
声優も姿が見えないからアリかもね。
でもアイドルは違うっ!
アイドルの語源を知ってますかっ!?」
マス枝「語源はラテン語のイドラから
来ていると言われていますっ!
その意味は偶像っ!
そして偶像とはッ!
崇拝の対象となる像の事ッ!
人々から人気を集めるアイドルを目指すのに竜の形ではダメですっ!」
落ち着いて……
周り見て……
これって確か“引いてる”って……
感じじゃない?」
マス枝「ハッ……
オホン。
失礼しました。
そう言った理由でトップアイドルを目指すからには人型じゃないと駄目なんです」
だからアイドルになるためこっちに来てから竜に戻った事無いもの。
この前も竜司の前で竜になろうとして
服を脱ぎだしたら
竜司に慌てて止められちゃって……」
杏奈「カッ!
あのクソメスも竜司をッ!
狙っているのぉぉぉっ!?」
油断したわっ!
ねえその話詳しく教えてくれない……?」
何か凄く……近いんだけど……」
そうかしら?
オホホホ。
それでどう言う状況で服を脱ぐことに?」
静岡の一日署長の仕事の時に竜司と知り合ってその時ガレアも居てー。
ガレアってば私だって気づかないからそれならって……。
その時借り物の制服着てて。
破くわけにも行かないから
服を脱ごうとしたのよ」
なぁんだ。
そう言う事なのね」
それで竜司とガレアと三人で竜界に戻った時もせっかくだから竜の姿になろうとした時も竜司ったら慌てて止めてね。
私に女の子は肌を晒しちゃいけませんってくどくど語ってたわ」
今私人間の感情について勉強中なの。
好きって感情が一番解らない。
言葉を辞書で引いてもピンと来なくて。
マス枝さんに聞いたら“大事な人”が出来たら自然とわかるわよって言ってたけど、大事な人って考えてもマス枝さんしか出ないし。
でも同性じゃ好きって言うのは違うって本で見たし」
マス枝さんがとっても大事なら……
竜司は少し大事……かな?
いや少しじゃないかな……
半分ぐらい……?
あれ?
良く解らなくなってきた」
(
なあにそれ。
貴方も竜司の話でそんなに取り乱すなんて。
それは竜司の事“スキ”って事なのかしら?」
ねえ
貴方を見て“スキ”って感情を理解したいわ」
私の事は
よろしく
お取込み中の所悪いんだけど私で最後だし
自己紹介終わらせたいんだけど良いかな?」
どうぞ」
えー。
最後ですー。
名前は
二十四歳。
警視庁の特殊交通警ら隊で婦警やってます。
私の竜は今日お留守番。
シンコっていう桃色の乙女チックな竜よ。
それで私……吸血鬼でーすっ!」
一同「え……ざわ」
ザワザワしないザワザワしない。
吸血鬼って言っても
今じゃレンフィールド
病名もあるれっきとした病なのよ。
それでこの病気にかかっている人は
大抵
私の場合は同僚で恋人のカズって人」
吸血鬼ってホントに居たんだ……」
貴方が
さっきから名前が出てる竜司君を好きな子……
ムフフフ……
ムフフフ……
ムフフのフ」
何ですか……
その気持ち悪い含み笑いは」
いやね私の恋人も竜河岸なんだけどー。
スキルが残留思念を読んで、それを速記で描くことが出来るのよ。
竜司君にカズが披露した時にね……
見ちゃったのムフ」
何を……ごくり」
思い切りチューしちゃってる所よぉぉ!
淡いわぁっ!
淡い恋心だわぁっ!」
耳まで真っ赤よ」
えーとね
言いふらさないでっ!
わーっ!
わーっ!」
ドタバタドタバタ
凛子「はいはい。
皆さん食事が済んだら部屋に案内します。
それで温泉に行きましょう」
一同「はーいっ!」
###
部屋へ移動
A室:蘭堂凛子。
グース。
嘉島ヒビキ。
スミス。
安藤マス枝。
B室:蘭堂カンナ。
ルンル。
凛子「じゃあ部屋割りを確認したら
後は自由行動です。
はい、
これが部屋の鍵よ。
失くさないでね」
さっ。
みんな行こっ」
B室一同「はーいっ!」
ワイワイ
凛子「さて私達も行きますか?」
###
(A室)
凛子「へぇ結構広くていい部屋じゃない」
ここ酒が呑み放題らしいぜっ!
ヘヘヘ。
ヒビキよっさっきの続きと行こうや」
ヒビキ「へえ。
アタシにもパンフ見せとくれよっ!
つまみも沢山あるねぇ。
ヘヘヘッ。
いっちょやるかいっ!」
さっきも酒飲んで部屋に来るなりまた酒?
まずは温泉からでしょ?」
スミス「ウム。
まっことはるはるの言う通り」
杏奈「フン……
酒酒酒って醜いったらありゃしないわ」
マス枝「ここはスケジュール的にも
まずは温泉に入りゆっくりとした後で
夕食を頂き、その直後晩酌と言うのが
ベターではないでしょうか?」
ヤダヤダヤダ!
呑みたい呑みたい呑みたい呑みたいっ!」
凛子「あらあらあら。
困ったわね。
私もお酒は呑む気でいたから
折角秘蔵のお酒を持って来たのに……」
秘蔵の酒だってっ!?」
ヒビキ「早く見せてくれよっ凛子っ!」
凛子「クスクス……
これで上手く行きそうね……
グースアレを出してちょうだい」
グース「はい
(グースは手荷物のバッグから一升瓶を取り出す)
純米大吟醸
これはっ!
幻の純米大吟醸
ヒビキ「なんだいそりゃ?
アタシは聞いた事無いね」
市場に出回ったのは十回以下。
出るとすぐ売り切れる正真正銘の幻の酒さ。
アタシも竜河岸か竜自体が作った酒があるって噂だけしか聞いた事無かったんだが……
凛子さんよ、これどうしたんだい?
多分オークションに出しゃあ、数千万は行く代物だぜ」
凛子「以前一国の首相を直した事があったの。
その方がその時の恩を忘れないと言う事で
誕生日になると高価な品を頂くんです。
凛子先生ッ!
私言う事聞きますっ!
オイッ!
お前らッ!
さっさと風呂の支度をしろっ」
ヒビキ「
アンタ良い性格してるねぇ……」
凛子「フフフ。
解ってくれて良かったわ」
レッツバスタイムッ!」
###
(B室)
ルンル【ホントねぇん。
アタシの巨体でも充分寛げるわぁ】
カンナ「わーっ!
凄いよっ!
景色ッ!
見て見てっ!
わぁ……
確かに物凄くいい眺めですね」
(季節は晩秋。
二人の眼下に広がる山々は深い紅葉で覆われ、木々の間から見える川の清流は心を洗い流すかの様な浄水で溢れている。
微かに聞こえる川の音が優しく鼓膜を撫でる)
晩御飯まで大分時間がありますよ」
みんなでお風呂に行きましょ」
(準備中)
カンナ「アーッ!
やっぱりーッ!
おねーちゃんおっぱいおっきーっ!」
ちょっとっ!?
浴衣に着替えようと思って……」
そのっ……
実は……
ブラがきつくって早く外したくて……」
マジですか……」
胸が……
G以上かもって話よ……
クスン……
自信無くしちゃうなあ……」
何でおっぱいおっきい方がいいの?」
それは……」
ルンル【世の中の男どもが巨乳好きだからよ】
そうなのね。
じゃあ竜司もおっぱいおっきい方が
良いのかしら?」
薄々感づいてたけど……
口には出さなかったのに……
しゅん」
ルンル【まだ竜司ちゃんが
巨乳好きと決まってないでしょうに。
まー竜司ちゃん?
真面目ぶってムッツリな所があるけど】
これ以上精神的ダメージを負わさないでっ!
さっお風呂に行きましょっ!」
うわ
ブラの色赤なんですね……
情熱的……」
こんな色しか無いんですよ~」
###
(露天風呂)
カンナ「わーっ!
ひっろーいっ!」
レディなんですから……
身体にバスタオルを巻かないと……」
カンナ「えーっめんどくさいーっ!」
凛子「こらカンナ。
お姉ちゃんの言う事聞かないと駄目でしょ」
カンナ「あっママ」
先にやってるぜーっ。
どれ……
娘の成長具合を見てやろうかね……」
(
……何してっ!?
……あぁっ!」
モミモミ……
ふむ……
やったじゃねぇかっ!
ちょっと成長してるぜっ!」
ホントッ!?」
嬉しい……
すっごく嬉しい……」
ブラのサイズとかきつくなかったんですか?
普通大きくなるとキツくなりますけど……」
それはっ……
見栄はって少し大きいの買ってた……」
それじゃあ今は
ちょうど良くなったんじゃないですか?」
ブカついてた部分がっ!
気持ち減ったかなって思ってたのよーっ!」
メインディッシュ登場っ!
ではさっそく……」
(連の後ろに立っていた
更にそのまま纏っているバスタオルを剥ぎ取る。
掴んだバスタオルは放り投げ、一糸まとわぬ姿の
そして
キャァァァァッ!
やっ!
止めて下さいっ!」
モミモミ……
おっ?
おぉ……
おぉぉおおおぉっ!
こりゃすっげぇ!
アンタGって言ってたけどこれHはあるぞっ!」
止めてっ……
あぁっ……!」
カンナ「おねーちゃん達、どーしたのー?」
いい所に。
ホラ触ってみな。
マジすげぇから」
(
カンナ「いいの……?
わっホントだぁ……
指が沈んで見えなくなるぅ……」
すげぇだろっ。
フー満足満足っ!
さー身体洗ってもう一っ風呂浴びるかねぇ」
カンナ「
身体洗いっこしよーっ」
ちょっとっ!
二人ともっ!
……ハァハァハァ」
(全裸のままその場でへたり込む
カンナ「んしょんしょ……
ねーねー
おねーちゃんのおっぱい凄かったよー。
指が沈んで見えなくなるんだから。
私もあれぐらいになるかなぁっ?」
シャァァァァ
胸の大きさなんて……
気にしなくていいと思いますよ……
はい有難うございます。
次は私ですね」
カンナ「ハーイッ」
かゆい所は御座いませんか……?」
カンナ「フフフ。
じゃあ頭流しますよ……」
ヒビキ「おやぁっ?
おかしいねぇ。
ククク」
ヒビキ何を言ってるんですかっ!?
それはそれ。
これはこれって言うじゃありませんか……」
ヒビキ「ククク。
まあそう言う事にしといてやるよっ」
アンタ完全にババアの溜息になってるわよ。
メイクも落ちると小皺も見えるしね。
若作りって言っても四十二歳ねフン」
私にケンカ売ってるのっ!?」
名古屋に戻ったら
いくらでもやったげるわよぉっ!」
栄の一件で保護観察処分中なの
すっかり忘れてるでしょ……」
###
(露天風呂内)
気持ちいいわね~~っ!」
ヒビキ「おうっ!
ちょいとごめんよっ……
ふぅ~~っ。
いいねぇ……
たまの温泉ってのも」
グース「私からすれば少し温いですが……」
二人とも久しぶりね」
ヒビキ「おうっ!
アルビノッ!
ひっさしぶりだねぇっ」
グース「私はこちらに来て以来でしょうか。
アルビノはいつからこちらへ?」
その前にも一度来た事があったんだけどね。
その時はすぐに帰ったけど。
それにしてもヒビキってそんな性格だったっけ?」
ヒビキ「ん?
アタシャ変わんないよっ!
ずっとこのままさっ!」
八十年ぐらい前にマザーの城で
会った時はもっとこう……
凄く冷た~い雰囲気じゃなかった?」
ヒビキ「そうかいっ?
アタシャ変わったつもり無いけどねっ!」
近づけるなんて思って無かったもんっ」
ヒビキ「あー思い出した思い出した。
そんときゃまだ竜の姿の頃だろ。
アタシは
決めたから竜の姿は捨てたんだ」
グースは相変わらずっぽいけど。
なにその白髪と肌の色」
グース「私は日本歴史に興味があってこちらに来て
呼んだ家系が歌舞伎を営んでいまして。
それから歌舞伎好きになったのですよ。
この白髪と肌の色は歌舞伎の演目“鏡獅子”を模しております」
###
(再び洗い場)
カポーン
ようやく身体を洗える……
ゴシゴシゴシ」
凛子「フフフ
お隣良いかしら?」
ゴシゴシ……
ゴシゴシ……
チラチラ……
ゴシゴシ」
凛子「あら?
凛子さんも凄く胸が大きいなあって……
それで私よりもずっと年上なのに
全然垂れていなくて……
ツンと上を向いてて凄いなあって……」
凛子「あら?
ありがと。
でも
私より大きい胸してるじゃない」
大きいと歳を重ねると垂れるって……
ちょっと良いですか……?」
(
ぷにん
トレーニングで胸筋つけてるかと思ったら
この柔らかさ……」
凛子「やんっ。
コラやめなさいっ!
そんな事する悪い子はこうだぞっ!
ツンツン」
(お返しと凛子も
あんっ!
凛子さん止めて下さよう……
くすぐったいですよう」
凛子「あら可愛い反応。
そんな可愛い声出されちゃうと
もっとしたくなるわね。
エイッエイッ」
おや?
隣にデカパイが四つ。
これは漫画のお約束をしなきゃだわっ!」
(
同時に豊満な胸を鷲掴み激しく揉みしだく)
凛子「エイッエ……
キャアッ!
ちょっとっ!
そんな突然激しく揉まないでっ!
あぁっ……」
三人して……」
お次はなかなかの微乳登場っ!」
どぉーれ。
(
同じように両手を差し入れ、
いやぁ……
だめぇ……」
大きさはささやかだけど感度は
凛子「自分ばっかり揉んで自分はどうなのよっ!」
(負けじと
凛子さんまで……」
ルンル【アンタも揉んでもらいなさいな。
更におっきくなるわよ】
何を言ってるのよっ!」
マス枝「ふむそれでは……
もみもみ……
フム七十五のC。
貴方のお母さんの眼は確かね。
では続いて……」
ちょっとっ!
マス枝さんっ!」
(マス枝の手が胸から滑らかに下に降りる)
マス枝「フム……
ウエスト五十四……
ヒップ八十五……
フム合格。
八十点。
何言ってんですかッ!」
マス枝「興味があったら私を訪ねなさい。
一から矯正してあげるわ」
ドッタンバッタン
触るのは胸だけにして下さーいっ!」
凛子「
ドッタンバッタン
私、胸弱いのぉ」
ドッタンバッタン
三十九歳とは思えないハリ……
私もこんな風になれるかな……」
凛子「きゃんっ!
やめてっ……」
ドッタンバッタン
カンナ「コラーーーーーーッ!」
(カンナの声で我に返る一同)
カンナ「ムムムー。
みんなっ!
こんな所で騒いじゃ駄目でしょっ!
メッ!」
一同「すっ……すいません……」
カンナ「わかればよろしい」
###
(一同各部屋に戻り、夕食まで親睦を深める。
そして広間で夕食を終え、部屋に戻る)
(A室)
ヤッマタノオロチ~♪」
ヒビキ「幻の酒かぁ……
どんな味なんだろねっ!」
早速準備だ……
あ、もしもし?
注文良いかい?
まずビール。
大瓶で三ダース。
それとチーカマとジャーキー十袋ずつ。
それと……
みんな何か要るかい?」
ヒビキ「パンフ見せとくれっ!
……どれどれ
ビールだけじゃ味気ないからねえ……
これっ小野酒造店の“夜明け前”ッ!
これ一升おくれっ!」
マス枝「私にも見せてもらえますか?
……ワインのピノ・ノワールを一本貰えますか?」
凛子「あら?
ピノ・ノワールあるの?
私も同じの一本貰えるかしら?」
グース「私は
ピーチフィズあるかしら?」
スミスと杏奈はどうすんの?」
スミス【拙者は酒では無く緑茶を頂くでござる】
杏奈「……何でも良いわ……
ハァ……竜司」
つまみも適当に追加しとくかんなー」
凛子「お願いします」
(二十分後)
ピンポーン
(注文の品を部屋に運び入れる一同)
かんぱーいっ!」
一同(杏奈を除く)「かんぱーいっ!」
(宴は始まり……そして時は進む)
ぷはぁ~っ!
さすが
全然変わらないねぇっ。
ホレ返杯だ」
ヒビキ「いやアンタもなかなかだよっ!
前に
この辺りでぶっ倒れちまったからねえ」
とは言いつつそろそろビールも飽きてきた……
ではそろそろ……」
ヒビキ「おっ開けるのかいっ?」
凛子ーっ!
どうだいっ!?」
凛子「ええいいわよ」
こんな機会めったにないぞーっ!」
(
お立合いっ!
ここに取り出したるは幻の純米大吟醸……
さぁ、みんなグラスは持ったね。
それじゃー注いでいくよ……」
トクトク……
マス枝「見た感じ普通の日本酒ですね」
凛子「まあ幻と言っても日本酒ですし」
グース「澄んだ水で綺麗なものですね」
トクトク……
さあ注ぎ終わった……
みんなっ!
呑めっ!」
グビッ
なんて不思議な味だ……
舌の上で八つの味がするぜっ!」
ヒビキ「へぇ面白い酒だねえ。
ベースは辛口だね。
舌の上で柱が立つような
極上の辛口だっ!」
マス枝「ホントですね……
口の中でどんどん味が変わります。
しかもその八つの味は
ケンカせず調和している……」
凛子「ええ。数千万ってのも頷けるわね」
グース「ZZZZZZZZ」
美味しいじゃないっ!」
(瞬く間に空になる
至福のひと時だった……
何か呑み比べなんて
馬鹿らしくなって来ねぇかヒビキよ……」
ヒビキ「何だいそりゃ?
まあ気持ちはわからなくも無いけどねえ。
じゃあどうする?
各々勝手にチビチビやるかい?」
それも良いかもな。
ヒビキっ!
“夜明け前”くれよっ!」
ヒビキ「アイヨッほれ」
(
ドシン
どうしたい?
ヤンデレちゃんっ。
一人で黄昏て……」
杏奈「なあにっ?
酔っぱらいは向こうで皆と呑んでなさいよっ」
んぐっ……
うめぇ……」
杏奈「ねぇ……
私そんなに病んでるかしら……?」
ヤンデレって言った事気にしてんのか?
確か栄の犯人ってヤンデレちゃんだろ?」
杏奈「ヤンデレちゃんって止めなさいよっ。
杏奈って名前があるんだからっ!
……ええそうよ……」
それも竜司君絡みで起こしたのかい?」
杏奈「グッ……
ええっそうよっ!
私は竜司のためを思ってしたのにっ!
全然竜司は解ってくれないっ!
私を拒絶するっ!
そして貴方の娘とッ!
一緒に私を攻撃して来たわ……」
んぐっ……
うめぇ……
まー杏奈が娘や竜司君に……
何をしたかは聞かねぇさ……
ある程度想像もつくしね……
杏奈みたいな奴昔ツレに居たよ……
あの人のためなら死んでも良いってね」
杏奈「……その人はどうなったの……?」
馬鹿な奴さ……
んぐっ」
(飲み干す
杏奈「貴方……
泣いてるの……?」
泣いてなんかいるかいっ。
まぁ人生の先輩として……
大きく差がつけられた娘との差を一気に詰める方法を教えてやろう」
杏奈「えっ!?
何それっ!?
教えてっ!」
ギャップ萌えだ」
杏奈「ギャップ萌え?」
今の竜司君の杏奈に対する印象は……
おそらく恐怖。
いわば最悪レベルだ。
だがギャップ萌えは
マイナスであればある程効力を発揮する。
恐怖の対象の杏奈が
しおらしい所や可愛らしい所を見せんだよ。
すると竜司君はこう思うだろう
「あれ? 杏奈ってホントは可愛いんじゃ?」
ってなっ!」
杏奈「おおぉぉおおぉっ!
そうよっ!
そうよねっ!」
語尾に”にゃん”付けるだけでも大分違うと思うぜー。
何せ男なんざ単純な奴らばっかだからなー。
ケケケ」
(急に杏奈が平伏し、
杏奈「おおおおっ……
神よ……」
杏奈「でも神様……
良いの?
私、神様の娘の恋敵よ」
別に。
アタシは面白けりゃそれでいいんだ。
ライバルが居ない恋愛は面白くないだろ?
ってか神様ってやめろ」
(宴会は進み、最終的には杏奈も酒を飲み出した挙句、そのまま全員酔いつぶれて寝てしまった)
###
(時は少し遡る)
(B室)
カンナ「あっ!?
もーお布団が敷いてあるーっ!
すっごーいっ!」
私まだ眠たくないんですけど」
カンナ「あたしもーっ!」
ルンル【アンタたち何言ってんのよう。
これだけ女子が集まったら
やる事って言ったら一つじゃなぁい】
ルンル【パジャマパーティにィ
決まってるじゃなぁいっ!
ウォォッ!
キタコレッ!】
ルンルにしては良い考えかもね」
この竜なんて言ったんですか?」
あのね、パジャマパーティしたらどうって言ったのよ」
漫画とかで見る奴ですねっ。
面白そうじゃないですかっ」
パジャマ持って来てる人は着替えて。
無い人は浴衣で……
パーティだーっ!」
カンナ「だーっ!」
パジャマパーティってなあに?」
(キョトン顔の
品を受け取り、布団に潜り込む。
お菓子も食べ始め、女子会らしく話が盛り上がってきた)
居ないですよう……
そんな
ねーっ?
みんなそう思わない?」
カンナ「よくわかんないけどそうだそうだーっ」
私はノーコメントで」
これがあれば
何でも出来そうですよねシシシ」
ルンル【アルビノだっけ?
何言ってんのよ。
そんな何でも出来る訳ないじゃない。
出来てもせーぜーオトコを手玉に取るぐらいだわよ。
ふあぁ~アタシ眠たくなってきたから
そろそろ寝るわ……】
おやすみー」
どういう事かしら……」
私の事は良いじゃないですかっ!
それよりも
竜司さんとはどうなんですかっ!?」
どどっ!?
どうって言われても……
私の見立てでは……
友達以上恋人未満……」
その煮え切らない態度はっ!
竜司さんは一級のヘタレ受けの素質がある人なんですっ!
もっと
キラーンッ」
何の話……?」
BLのキャラの話に決まってますっ!
キラーンッ!」
(一同絶句する。
漂う引いている空気を感じ取った
竜司は凄いヘタレ受けなのねっ!」
ごめんなさぁい……
私……
趣味の話になると
突っ走っちゃうんですぅ……」
クラスに好きな男子とか居ないの?」
カンナ「んーよくわかんなーい」
カンナ「んーと。
哲君かなー?
でも哲君。
優しい時もあるけど
時々意地悪するからあんまり……」
これは……」
間違いないですねフフフ」
カンナ「エー。
なになにー?
教えてよーっ」
なになにー?
教えてよーっ」
一言一句同じって……
タハハ……
オホン。
いい?
カンナちゃん、
それは多分哲君は……
カンナちゃんの事を好きなんだと思うよ」
カンナ「そうなのー?
でもじゃー何で意地悪するのー?」
じゃあ何で意地悪するの?」
またカンナちゃんと同じになってる……
タハハ……
あのね。
それは哲君が……
カンナちゃんの気を引きたいのよ」
カンナ「気を引く?」
真っ先に名前が出てきたでしょ。
それだけカンナちゃんの中で印象が強いって事ね」
カンナ「あ、ホントだ。
でも哲君、意地悪だしなーっ」
ホントだわ……」
多分哲君の顔真っ赤になるわよっ。
それで少し優しくなるんじゃないかしら?」
カンナ「次会ったらやってみよーっと」
そうですね」
(夜も更け、話疲れてみんな寝静まった深夜。
そして用を済ませ戻って来た時)
起きてたの?」
(窓辺の椅子に座りながら月を見上げる
その美しい姿は天女が故郷を想っているかの様だった)
起こしちゃった?」
私はトイレよ」
眠たくなければ少しお話しない?」
(
皆笑ったり恥ずかしがったり怒ったり……
色々な感情が溢れてて……
やっぱり人間って凄いのね」
別に普通よ。
こんなの」
私達竜からしたら全然普通じゃないわ……
つい何十年か前までは竜は腹が減ったら魔力で満たして
腹が立ったら魔力を使ってウサを晴らす……
それが竜だった……
でも貴方達人間に触れあってから
物凄く
でも完全な生物って言うのも
色々大変なのねえ」
私の中で竜司が何なのかわかったのっ!」
何だったの?」
それはねっ。
友達以上恋人未満っ!」
意味判ってて言ってる?
それって普通は好きな人との距離を表す言葉として使うのよ」
じゃあ私竜司の事スキなのかしら?」
私まだ竜司の事スキかどうかは解らない。
でもさっき聞いた
しっくりきたから……」
そういう恋愛もあるから……
となると
負けないからっ」
で良いのかな?」
何よーそんなにおかしくないもんっ……
フフフ」
(月明かりの下、微笑み合う二人の少女。
こうして夜は更けていった)
###
(
凛子「さあ皆さん。
忘れ物は無いですか?」
一同「はーい」
(外に出る一同)
凛子「さあ。
この旅行はここで終わりです。
最後に今まで。
そして今回と長々と読んでくれた読者に
一言ずつコメントを頂きます。
じゃあカンナからお願い」
カンナ「ハイッ!
どくしゃのみなさんっ!
ドラゴンフライをいつも読んでくれてありがとうございまァすっ!」
グース「読者の皆様方。
いつも応援ありがとうございます。
予定では私は最終章でまた出演するそうなのでその時は宜しくお願いします」
ドラゴンフライをいつも読んでくれてありがとうっ!
私と竜司の恋の結末もちゃんと見ててねっ!」
ルンル【ハァイ。
読者のみんなチャオッ。
アタシと
応援よろしくねん】
出んのかねぇ……
作者が目立つキャラだから出し渋ってるって話だし……
まーどうでもいいや。
応援ありがとなっ」
みんなありがと……」
ヒビキ「アタシャ毎日酒が呑めりゃあ
それでいいさね。
読者の皆ッ!
アタシに酒で勝てる奴がいたらかかってきなっ」
私は多分もう本編では出ないと思います……」
みんなのアイドルっはるはるだっよーんっ。
私も最終章で出る予定だから楽しみにしててねっ。
それが武道館の単独ライブならいいのになあ……
みんなこれからも応援よろしくねっ」
スミス【いつもドラゴンフライを読んでくれて
感謝感激恐悦至極……
拙者も最終章で出る予定ですぞ。
これからも宜しくお願い申し上げる】
杏奈「今回の旅行は良かったわ……
なんせ神からの啓示があったんだもの……
ククキコキク……
読者のみんなァッ!
アタシと竜司が結ばれるシーンを見せてあげるわっ。
楽しみにしてなさぁいっ」
多分私も本編では出ないと思います……」
いつも応援ありがとうっ!
私はこれから大活躍するから期待しててねっ!」
マス枝「私は恐らく静岡編のみでしょう。
ただ
読者の皆さんどうか見守っていて下さい」
いつも応援あんがとねっ。
私は前の章ではあんまし出番無かったけど次章からは大暴れするからねっ!」
凛子「では最後に私がせーのと言ったら皆さん一斉にお願いします……
せーのっ!」
一同「ドラゴンフライ百話おめでとう!」
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