間章

　皆様、おはようございます。朝の放送です。

　皆様、お知りの方も多いかと思いますが、昨日未明、以下の３箇所が襲われました。

　神宮。屯所。カタリナ教会。

　カタリナ教会は先週も被害がありましたが、建物への被害は無く、警備の神兵が紐で縛られたまま発見。あるいは何かで踏まれた跡や何かに吹き飛ばされたような方も居たそうです。

　屯所は異教徒〈片翼の使者〉に襲われ、これも建物への被害は無く、人為被害が主です。

　難を逃れた神兵の方へ話を聞くと、｢急に神宮から聞こえてきた放送と同時に、十数人の新入り神兵が仲間達を襲い始めた｣とのコメントをしており、恐らく神兵になりすまして宗教騎士団のスパイをしていたものと思われます。これで明らかになったのは、神兵の適正テストが正しいものかという事が言及されています。

　そして、神宮。ここは１番建物と人員の被害が大きく、大規模の戦いであったと伺えます。中央に据えられている王の間の階下の【師団長室】から一直線に斬撃がある為、かなりの腕前の剣士がアッシュ・オルタナティスム師団長と戦ったものと思われます。

　しかし、これだけの事がありながら、重傷者はいるものの死者は奇跡的にいないとの事です。

　詳しい調査は警察が行なっておりますので、もう少しお待ちください。

　なお、この事にラファエロ市の統治者であるエリヤ・ルシフェル=カスティアーナ様は発言をしておらず、隣市の第２王位継承者であらせられるエレイン・ルシフェル=カスティアーナ様が発言されていらっしゃいます。

　肉声が届いております。まだ我々も聞いていないので、皆様と共に聞きたいと思います。

｢この度、ラファエロ市の管理は当面、私エレインが行ないます。第１王位継承者である兄は、様々な事情によりラファエロ市の管理が出来ない状態となってしまいました。法は変わりませんので、皆さんの生活への支障はございません。ただ、今までよりも異教徒捕縛制度を引き下げたいと思います。詳しい事はまた後日お知らせいたします。

　エレイン・ルシフェル=カスティアーナでした｣

　以上で今日の朝の放送を終わります。

　皆様、良い１日をお過ごしくださいませ。