第4.5話


巫尹


えっと、初めまして。戸川巫尹と申します。たまたまぜんくんのお家に遊びに来たら電話がかかってきました。どうやらぜんくんが誘拐されてしまったようです。だからって私がしゃべる必要はないと思うのですが、どうなんでしょうか。


「息子の声を聞かせてくれないか」


 ぐちってる間にぜんくんのお父さんが犯人に聞きます。たぶん、ぜんくんのことだからなにかしらのメッセージを送ってくれると思うので耳をすませます。


「あ、お父さん。僕です、撥条です。僕は今のところは大丈夫です。申し訳ないですが ふいんちゃんに夫婦漫才やって弄んだことを謝るから、早く誕プレのくれるよう伝えて貰っていいですか。地球儀買ってくれる約束していたので

 ボコ


 あ、殴られてしまいました。痛そうです。私が名探偵なんかになったせいでぜんくんにあんな思いをさせているのだ、と思うと胃がキュッと締まる思いがします。


 でも、今は名探偵としてのお仕事を全うします。ぜんくんからのメッセージ確かに受け取りました。後は名探偵、戸川ふいんの出る番です。さあ、謎解きを始めましょう。

・・・もう私のパート終わりでいいですよね。もういやですからね。

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