疼
「じゃあ、また来てくれるの?」
公園の古いブランコに乗りながら、私は携帯に向かって熱心に語り続けた。
「ああ、約束するよ」
携帯越しに無機質な声が響く。嘘つき。お前なんかの温もりよりは、よっぽどこの端末の帯びている熱の方が温かい。そう思っていても、やめられない。
「遠距離恋愛って辛いね。」
心からそう思ってなんかいない癖に。距離が遠すぎる分、近視の私には魅力的に映ったのかしら。
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