伊邪那美命2
軽やかに羽ばたく天狗と、地響きを立てて降り立つ大鬼。
いずれも、これまでに出会った者達よりも大きな体つきをしている。だが、のんびりと観察している暇はない。次の瞬間には、空を飛ぶ天狗たちは術準備を始め、三体の大鬼は巨大な金棒を振り上げながら一目散に迫ってきた。
その間を、黒い風が駆け抜ける。
一気に
何かしようとしていた
だが、その行動は起こらない。自らの体が痺れたことが不思議だったのだろう。その感触を確かめるように自分の体を探っていた。
「やるな、アイツ。
「案外、伝承の類は大げさなのかもしれませんね」
「さっすが、私の
「何
だが、それでは天狗の術は止まらなかった。だからだろう。何かを感じた
大鬼たちの眼が、全て
「詠唱破棄。
「継続回復はできています。皆さん、術に備えてください」
「大丈夫や、ウチの術結界を信用してや!」
その瞬間、二つの術が同時に
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