伊邪那美宮最深部、伊邪那美の間
坂を必死に駆け上ると、その途中に何ものも寄せ付けないような見えない壁があった。だが、誰もがその壁を越えていた。
そこに飛び込んだ
だが、
この場所には、敵意といったものが存在せず、安心できるところだと誰もが直感できていた。
さっきまでの緊張感から解放され、皆その場に座り込んでいた。救護する
改めて、その空間を見つめる
その圧倒的な広がりに、思わず感嘆の声をあげている。
そこはまさしく、不思議な空間になっていた。
根の国の瘴気がほとんど感じられない代わりに、どこかの
「ここが、国生みの神が
珍しく
誰もが緊張感を再び抱いたその瞬間、そこから
「
駆け寄って尋ねる
あの状況で、死んでいる人間を助け出すことなどできるはずがない。それでも
だが、返ってきたその答えは、予想通りのものだった。
「すまない。皆を逃がすだけしかできなかった……。蘇生の可能性がある死体には、もらった禊の水をかけたが、あの状況では喰われている可能性がある。あれから続々と鬼が集まってきた。おそらく、
苦しそうに告げる
それは、
「
驚き駆け寄る
これまでの戦いで、これほど
「大丈夫。自分でできるから……。
そう言って、自分の荷物から回復薬を取り出す
だが、全快には程遠いのだろう。それでも
それを見て離れる
まだ、
それまで見守っていた
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