覚悟
まだ、
「
駆け寄る
「油断はできないが、今は何とかもっている。おそらく、呪いの
そこで一拍置いた
「ただ、先を急ぐのであれば、ここで見捨てるという考えもある。もし、迷うならそうするべきだろう。引導は俺が渡す。これ以上苦しませるのは忍びない」
淡々とした口調。いつもと変わりのない様子。その事が、聞く者すべてにその言葉の意味を理解することを遅らせていた。
一瞬、
だが、理解が追い付いた
まるで打ち水をするような、清々しい音色があたりに響く。ぶった
睨む
「なら、ここは
進み出る
その意思を感じたのだろう。
その時、継続回復を唱えた
「これを――。きっと役に立つ」
無理やり手をほどき、それを
「何? 何が、どうしたの?」
一体何がどうなっているのか、
それを見かねた
「お嬢、すまん」
短くそう告げた
「死ぬんじゃないぞ」
「その趣味はない。だが、帰りは帰りで危険だ。一応、目印は残してある。それを辿ればいいだろう。先に進む目印も用意しておく」
背中同士の会話が終わり、
「行け!」
そう告げて、
まるで、死を運ぶもののように。
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