桃の回廊2
その効果をもってしても、
「なるほど、そういう事か。お嬢、もっとゆっくり行った方がいい」
急に速度を落とした
「
必死にその手を掴んだ
その間に、
「どうして……なの? 急ぐん……でしょ? そのための……、『
「だから……、落ち着けって……、お嬢……。
弾む息を整えて、
力説する
だが、途中から冷静になり、その言葉の意味を考えていた。
「ふーん……。なる……、ほど……、なる……、ほど……。つまり……、この僕の……力が……必要な……わけだ……。
額の汗をぬぐいながら、
「そうですね。
ようやくその息が整い始めたのだろう。
その言葉を鼻で笑い飛ばす
「なんとでも言いたまえ……。僕は
「そうでした。すみません、ニゲさん」
「誰が、ニゲだ。クズだよ! ――
一瞬、自分で言い間違いをしたことに気付いたのだろう。
いずれにせよ、結果的に
「ほら、休息はもういいだろう。そろそろ行った方がよくないか?」
憮然とした表情で、
「そうね、でも、
その背に向けて、珍しく
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