黒雷神4
だが、その愉悦をたたえた顔は、目の前の結果に歪んでいく。
そしてもう一つの衝突もまた、同じような声をあげていた。
そらされた軌道はごくわずかでしかない。ただ、わずかに頭をそれたに過ぎない。
だから、
虚しく地面を掘る斬馬刀。
土煙を上げて視界を悪くしている中、それを信じて行動していた
「全体解呪!」
自らもその効果にあったことだろう。だが、何とか持ちこたえた
その結果、
「やりよる、やりよる。そうで無くては楽しめぬ。だが、心卑しきものどもは、この場に戻ってこられまい。どうする? ニンゲン。俺の手下もすでにいないが、お前たちも半分になった。しかも、攻撃の要とも言うべき術師がいないようでは、この俺に勝つことはできまい。フハハハ! どれ、もう一度思い知らせてやろう。不遜なニンゲンが、この俺に刃向かった愚かさを!」
めり込んだ刃を引き上げて、
だが、土煙の中突き出た刃をとっさに感知し躱していた。
「ちっ、ちょこまかと! ええい、煩わしい小虫めが! しかも、この臭い! ええい、鬱陶しい!」
土煙は根の国の風に吹かれてすでに拡散している。だが、どこからともなく沸いた煙に、
「煙幕か、やるなアイツ。だが、この臭いはひどいな」
「ならば、まとめて片付けてやる。くらえ、黒旋風斬!」
自らも一度後ろに飛び、煙幕の中から飛び出る
それはまるで居合の型。しかもそこで一息入れて力をためたのだろう。次の瞬間、そのまま巨大な刃を水平に薙ぎ払う。
凄まじい速さで繰り出された一撃は、耳をつんざく音と共に襲い掛かる。
それは切り裂かれた空間の痛み。痛みで悲鳴を上げる空気の刃が、
それを先頭でまともに受けた
しかし、その勢いは止まらない。
「
「お嬢! 嬢ちゃん! このクソ野郎!」
鉄槌を支えに何とか立ち上がった
それは、いつの間にかそこに戻っている
その瞬間、回復の光が
「
そう告げて消える
「ん? それは霊薬か? お前が何故それを持つ? いや、どこに――」
周囲をさがす
「まず、おとなしくしてもらう」
「その怒りを、思う存分に振るえばいい。あとは任せる」
「ああ、本当にオマエはよくわかっているな」
痺れた状態で動けない
それは
その威力はすさまじく、体中から血を噴き出す
両膝をおり、両手を大地につく
その姿は、まるで
だが、まだ
「許しを請う相手が違う。出直してこい」
そう告げた
そして、
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