仲裁
ギロリと目を
「各地の異変に対して、十二神将がそれぞれ呼ばれた意味を理解していない貴殿ではないはず。他の地域はともかく、この地は特に根の国と深いかかわりのある朋読神社の管理下にある。仏に仕える我らの役割もよくご存じであると思うのだが? しかも、貴殿と朋読の巫女との顔合わせは、この後の会合の席であると決められていたと思うが、拙僧の思い違いではなかろう? この地では貴殿の強さのみを見せつけるという事ではなかったかな? あとで
仁王立ちを解き、合掌の姿勢を示す
「ひよっこがさえずりよるわい。見せつけるだけでは物足りぬ。強さとは、己の身をもって知るのが良いのだ。そこから立ち上がるものが、次の
豪快に笑う
そのまま自らは姿を消し、一瞬の後に
「ふむ。
自ら豪快に笑う破戒僧。そのまま行動に移ろうとする
告げられた言葉の意味。それをよく理解した
それを見て頷く
そして、その仲間たちも集まり始める。
まだ、地面から起き上がったばかりの
そう、
それを見た
「よかったな、
一瞬、その意味を理解していなかったのだろう。だが、理解が追いついた
「戯れが過ぎます、
草原の風を受け、女武芸者の長い黒髪がなびいている。
だが、自分だけが歩いていることを感じたのだろう。
「さっ、帰りますよ、皆様」
だが、立ち止まっても、
その行為に、またもや大声で笑いだす破戒僧。
だが、それもすぐに終わっていた。再び
「ということだ。さらばだ、朋読神社の娘。それと、
だが、
そこにゆっくりと歩み寄る金髪の
周囲に破戒僧の仲間たちは消え、そこには
「さて、アナタは帰らないのかしら? 卑怯にも、いきなり
だが、その言葉は、俯いたままの
「卑怯? アンタ、ウチの事卑怯って言った? ハッ、笑わせてくれるね。そんな事、そこの
一拍の悲しみを振り切って、
自身で導き出した、その答えを。
「その男にとってはね、仲間なんて言葉は無いんだ。みんな道具なんだよ。わかる? 戦う為の道具さ。いつまで一緒に行動するか知らないけどね。コイツの強さをあてにするのも分かるよ。コイツの強さは、けた違いだからね。そういう意味でも人じゃない。でもね、いつかコイツは裏切るよ。アンタのその信頼をね。いいかい、ウチは忠告したよ。コイツの名前は
敵意を向ける
その紺碧の瞳は、ひどく暗い影を落としているようだった。
その態度を
「
その手を取り、無理やり引きずるように歩く
「はーい。でも、強いよね。かっこいいよね。しかも、今は守ってあげたくなるほど脆いよね。ねぇ、
並んで歩き出す二人。だが、
「
不思議そうに覗き見ようとする
その顔に、半分焦りの色を浮かべて。
「っていうか、アンタ!
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